天保九年(一八三八)二月一六日。九州の佐賀城下にひとりの男子が誕生した。
幼名を八太郎。
後の大隈重信である。
名君と謳われた佐賀藩主鍋島直正(閑叟)に、その才能を見いだされ、同じく熱い志を持つ仲間たちと、激動の幕末へ乗り出した若き重信。
西郷隆盛、大久保利通、坂本龍馬、岩崎弥太郎をはじめ錚々たる志士たちと巡り会い、佐賀の、そして日本の未来のために奔走する。
近代国家・日本の礎を築いた偉人の生涯を描く。
明治維新を迎え、世界に近代国家としてデビューした日本。
内実は多くの問題を抱えていた……。
西郷隆盛、大久保利通、伊藤博文、山縣有朋をはじめとする、薩長による藩閥政治の巨大な壁にも怯まず、テロに遭い片足を失っても、信念のために邁進する大隈重信。
国会開設、政党政治移行、内閣総理大臣就任、そして早稲田大学創設。
後の日本の礎を築いた偉人の生涯を描く歴史巨篇。
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無理を無理とも思わず、不可能を不可能としない反骨の政治家・大隈重信。彼は何を見て、何を考え、何を成し遂げたのか。その波乱万丈の生涯を描いた評伝小説が、『威風堂々(上) 幕末佐賀風雲録』&『威風堂々(下) 明治佐賀風雲録』になります。ぜひ! pic.twitter.com/uZQZf7fbdR— 伊東潤@人間発電所 (@jun_ito_info) January 6, 2022
著者について
伊東潤
1960年、神奈川県横浜市生まれ。早稲田大学卒業。外資系企業に勤務後、経営コンサルタントを経て2007年、『武田家滅亡』でデビュー。『黒南風の海――加藤清正「文禄・慶長の役」異聞』で「第1回本屋が選ぶ時代小説大賞」を、『国を蹴った男』で「第34回吉川英治文学新人賞」を、『巨鯨の海』で「第4回山田風太郎賞」と「第1回高校生直木賞」を、『峠越え』で「第20回中山義秀文学賞」を、『義烈千秋 天狗党西へ』で「第2回歴史時代作家クラブ賞(作品賞)」を受賞。著作多数。近著は『夜叉の都』。
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