女性ホームレスとして生きる 丸山里美 (著) 世界思想社; 〔増補新装版〕 (2021/9/1) 2,970円

女性ホームレスの生活史から、女性が貧困に陥る過程を浮き彫りにし、福祉制度や研究が前提にしてきた人間像を問い直す。

著者による付録「貧困女性はどこにいるのか」と、岸政彦氏による解説「出会わされてしまう、ということ」を収録した増補新装版。

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「たくましいでもかわいそうでもなくただ、人びとの行為には、生活には、そして人生には「理由がある」のだ。
いま現在人びとがおこなっていることの理由を、人びと自身の言葉を通じて描く。
丸山里美が目指して、そして見事に成功した本が、本書である。
この本を読むと、ただもう、人びとはそこで生きているのだな、という深い感動をおぼえる。
丸山の著作に登場する人びとには「顔」がある。
私はこの本を何度も何度も読んだが、エイコさんやタマコさんと、まるで知り合いのような気がしている。
(中略)丸山里美の本によって、私たちは、エイコさんやタマコさんと「出会わされてしまう」。
丸山のエスノグラフィには、そのような力がある。
――岸 政彦「解説 出会わされてしまう、ということ」より
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【目次】
はじめに
第1章 女性ホームレスのエスノグラフィに向けて
第2章 女性ホームレスとは
第3章 女性ホームレスを対象とした福祉体制の成立
第4章 福祉施設の利用とジェンダー規範
第5章 女性野宿者たちの生活世界
第6章 野宿をすることと野宿を脱すること
第7章 変化のプロセス
第8章 主体化の魔力に抗して
おわりに
付録 貧困女性はどこにいるのか
初版あとがき
増補新装版へのあとがき
解説 出会わされてしまう、ということ(岸 政彦)


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