ケータイをヤバい男に拾われて 吉村達也 (著) 双葉社 (2022/3/10) 748円

“むかーしむかし、ケータイにロックをかけない時代がありました……”。

写真撮れる、録音できる、メール、おさいふケータイ付き――とガラケーに現在と共通の便利機能があらかた備わった2000年代後半。

なのに危機意識はまだ低く、今思えば大変に危険な状態でありました。

そして、ここに考え得る限り最悪な事態に陥った一人の女性が……。

新宿のデパートの企画開発部で活躍する野本尚美は、ある日公園のベンチにケータイを置き忘れた。

気づいて戻ったときにはもうなかった……。

まずい。

ケータイには不倫相手の上司との赤裸々なメール、頼まれて渋々撮った裸の写真が保存されている。

いい人に拾われていることを願うしかなかったが、さにあらず。

拾い主は、ストーカー行為で会社をクビになってホームレス状態のやぶれかぶれ男!

妙に悪知恵が働く男に様々な個人情報を知られてしまい、どんどん接近されて……

自分だったら、と震えざるを得ない「日常の恐怖」がここに!

『かげろう日記』で再発見された“吉村ホラーサスペンス”の真骨頂!

これは、令和に生きるあなたも読んでおくべき一冊です。(ハルキ文庫『ケータイ紛失! 』を改題)


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