“むかーしむかし、ケータイにロックをかけない時代がありました……”。
写真撮れる、録音できる、メール、おさいふケータイ付き――とガラケーに現在と共通の便利機能があらかた備わった2000年代後半。
なのに危機意識はまだ低く、今思えば大変に危険な状態でありました。
そして、ここに考え得る限り最悪な事態に陥った一人の女性が……。
新宿のデパートの企画開発部で活躍する野本尚美は、ある日公園のベンチにケータイを置き忘れた。
気づいて戻ったときにはもうなかった……。
まずい。
ケータイには不倫相手の上司との赤裸々なメール、頼まれて渋々撮った裸の写真が保存されている。
いい人に拾われていることを願うしかなかったが、さにあらず。
拾い主は、ストーカー行為で会社をクビになってホームレス状態のやぶれかぶれ男!
妙に悪知恵が働く男に様々な個人情報を知られてしまい、どんどん接近されて……
#読了
ケータイをヤバい男に拾われて/吉村達也本気で気持ち悪すぎます。
なのに読んでしまう外でランチをしていたらケータイを落としてしまい、それに気づかないクール美人な都内OL。
中には不倫中の上司との卑猥な写真やメールが。
それを極悪変態ホームレスに拾われ全て見られて悲劇がスタート。 pic.twitter.com/tlbIHLVYzr— こばやん@No war 読書 (@kobachanko19) March 11, 2022
自分だったら、と震えざるを得ない「日常の恐怖」がここに!
『かげろう日記』で再発見された“吉村ホラーサスペンス”の真骨頂!
これは、令和に生きるあなたも読んでおくべき一冊です。(ハルキ文庫『ケータイ紛失! 』を改題)
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