
自分の気に入った幻想小説のアンソロジーを、好みのままに花束のように編んでみたい──
澁澤龍彦が選りすぐった珠玉の小説16篇。
怪奇幻想文学アンソロジーの金字塔的作品。解説=高原英理
「暗黒のメルヘン」新装文庫版、ご恵贈いただきました。河出文庫で3月6日発売されます。澁澤龍彦さんが選んだ珠玉の幻想小説の花束が再び花開くとき。
中学生の私に会えるものなら伝えたい。半世紀後にアンタの絵が澁澤龍彦の本の表紙になるよ。と。 pic.twitter.com/7vYDslpnJQ— Hayashi Yukiko 林由紀子 (@PsycheYukiko) February 28, 2025
目次
龍潭譚 泉鏡花
桜の森の満開の下 坂口安吾
山桜 石川淳
押絵と旅する男 江戸川乱歩
瓶詰の地獄 夢野久作
白蟻 小栗虫太郎
零人 大坪砂男
猫の泉 日影丈吉
深淵 埴谷雄高
摩天楼 島尾敏雄
詩人の生涯 安部公房
仲間 三島由紀夫
人魚紀聞 椿實
マドンナの真珠 澁澤龍彦
恋人同士 倉橋由美子
ウコンレオラ 山本修雄
編集後記 澁澤龍彦
もうひとつの正統文学 『暗黒のメルヘン』後の世代からの解説 高原英理
澁澤龍彦 編『暗黒のメルヘン』河出文庫
新装版ということでフラゲしました。
こっちの方がカバーは好きかな。
この本には、小栗虫太郎の「白蟻」が収録されているので、去年の小栗虫太郎展でいただいた「白蟻」の複製原稿栞を使おう。
読んだ作品も多いけど、改めて読み直したい。 pic.twitter.com/vkQ1k0WHQl— 力□□夕?????? (@AnywhereZero_kt) March 5, 2025
「1971年に立風書房から出た単行本の文庫化。澁澤の好みで選んだ幻想小説集。収録されているのは、泉鏡花「龍潭譚」、坂口安吾「桜の森の満開の下」、石川淳「山桜」、江戸川乱歩「押絵と旅する男」、夢野久作「瓶詰の地獄」、小栗虫太郎「白蟻」、大坪砂男「零人」、日影丈吉「猫の泉」、埴谷雄高「深淵」、島尾敏雄「摩天楼」、安部公房「詩人の生涯」、三島由紀夫「仲間」、椿実「人魚紀聞」、澁澤「マドンナの真珠」、倉橋由美子「恋人同士」、山本修雄「ウコンレオラ」。選りすぐりの一冊であることは間違いない。どれもレベルの高い印象的な作品で、味わい深い。しかし、一般の読者には向かない本だと思う。あまりにも難解で読みにくい作品が多い。純文学者が見た「悪夢」を小説化したものというか、純文学版「怪奇小説集」というか。少なくとも、読むのは一日に一編ずつにおさえ、なおかつひとつの作品を三回は読むようにしたい本だ。」
「私も澁澤は嫌いじゃないですが、何と言っても彼の趣味は幾分か偏っていますね。好きなものは絶対好きって言うか。ですからまぁ、このアンソロも、彼の大好きな作品が収められているわけです。んで、まぁ、ここに収められた作品が、彼のエピゴーネンらによって、名作と言われていった嫌いがあるわけなのですけれども。でも、あんなに土着云々と言って貶していた夢野を取り上げるのもなんか変な感じですね。
まぁ、アンソロジーと言うのは編者の好みが出るので、仕方が無いことなんですけどね。安吾の作品は余りにストレートじゃあ?」
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