道をひらく 松下幸之助 (著) PHP研究所 (1968/5/1)

昭和43年の発刊以来、累計400万部を超え、いまなお読み継がれる驚異のロングセラー『道をひらく』。

本書は、松下幸之助が自分の体験と人生に対する深い洞察をもとに綴った短編随想集である。

これまで、どれほど多くの人が本書に勇気づけられ、また成功への指針としてきたことか。

この本には、時代を超えて生き続ける不変の真理があるからである。

もし失敗して落ち込んでいるのならば、「自信を失ったときに」「困難にぶつかったときに」「運命を切りひらくために」の項が、きっと立ち直る勇気を与えてくれるだろう。

もし、経営で行き詰まってしまったら、「仕事をより向上させるために」「事業をより よく伸ばすために」「みずから決断を下すときに」の項が、解決の方途を示してくれるはずである。

事業の成功者であり、それ以上に人生の成功者である松下幸之助であればこそ、その言 葉には千鈞の重みがある。

あらゆる年代、職種の人に役立つ、永遠の座右の書である。

9歳からでっち奉公に出て、1代で松下グループを築き上げた立志伝中の人物であり、「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助は、経営者としては稀有といえるほど多くの著作を残している。本書は、PHP研究所の機関紙「PHP」に連載したエッセイをまとめたもので、見開き2ページの短編が120あまり載せられている。
著者は戦前から、世の中の貧しさを無くすことを信念としてきた。そのために、物資を世の中に水道のように満たし、不自由をなくすことが生産者の務めであると考え、企業経営を行ってきた。さらに、身も心も豊かな社会を実現するためには、政治の果たす役割が極めで重要だとして、その充実を訴え続けてきた。このように、大企業の単なる経営者にとどまらず、高い理想を持ちその実現のために行動した著者だけに、本書で取り扱われているテーマも、いわゆる人生訓的なものから、仕事や経営の心得、政治への提言まで幅広い。

本書の初版が出たのは1968年なので、すでに「古典」といってもよいが、その内容は決して色あせていない。それは、著者が時代によらない普遍的な真理を洞察していたからであり、また、著者の理想とした「身も心も豊かな社会」がいまだに実現していないからであろう。飾り気のない文体は、礼節を重んじ、謙虚に人に接することを常に説いた著者の人柄がにじみ出ており、思わず引きこまれてしまう。社会人だけでなく、大学生や高校生にも手にとってもらいたい。きっと何かを発見できるだろう。(戸田圭司)

「松下幸之助さんの言葉は、古き良き日本人像を思い起こしてくれます。現代人が忘れてしまった、あるいは心のどこかにありながら薄れてしまった価値観。他人を思いやるという気持ちや、自分を律する忍耐、社会人やプロとしての自覚、規律といったものの大切さ。様々な問題や人間関係のストレスが蔓延る現代で、少し立ち止まり、少し心を落ち着けて、自分を律したり他人を思いやったりするということを意識してみようと思いました。」

「面白い本、お気に入りの本、好きな作家の本心理学の本、私の大好きな戦場カメラマンの本、好きな本は多くはないが、なかなかある。しかし、この本は一瞬にして私の心をかえてくれた、説明は出来ない、読んでみてください、とても時を経ているとはおもえない。さすが松下幸之助氏!多く出版されているので間違えないように!」

「松下幸之助からの問いに真摯に向き合うために。3部作のひとつとして備えたいビジネスバイブルです。文章は平易ですが、その問いは個々感じさせる普遍性を示唆され、有益な良書です。」


(↑クリックするとAmazonのサイトへジャンプします)

 

おすすめの記事