リボルバー 原田マハ(著) 幻冬舎 (2021/5/26)

誰が引き金を引いたのか?

「ゴッホの死」。アート史上最大の謎に迫る、著者渾身の傑作ミステリ。

パリ大学で美術史の修士号を取得した高遠冴(たかとおさえ)は、小さなオークション会社CDC(キャビネ・ド・キュリオジテ)に勤務している。

週一回のオークションで扱うのは、どこかのクローゼットに眠っていた誰かにとっての「お宝」ばかり。

高額の絵画取引に携わりたいと願っていた冴の元にある日、錆びついた一丁のリボルバーが持ち込まれる。

それはフィンセント・ファン・ゴッホの自殺に使われたものだという。

「ファン・ゴッホは、ほんとうにピストル自殺をしたのか? 」
「――殺されたんじゃないのか? ……あのリボルバーで、撃ち抜かれて。」

ゴッホとゴーギャン。

生前顧みられることのなかった孤高の画家たちの、真実の物語。

「原田さんは本当にゴッホが好きなんですね。林忠正を書きたいという始まりから、同時期にゴッホがパリにいたことを繋げて、二人が会っていたという妄想から始まった「たゆたえども沈まず」。今後のゴッホ愛がどこまで進むのか楽しみです。」

「受け入れやすい題材とはいえ、あくまで美術関係という狭い世界では幅広い読者には面白さが伝わりにくい。独自の分野での小説であることは万人が認めるものであるが、初期のころのような勢いと面白さが同居するようなワクワクする作品の方が読みたい作家であることには変わりない。」

「暗さと明るさのあわいに佇む「オーヴェール=シュル=オワーズの教会」を探って、その扉を開けてみると、そこにはポール・ゴーギャンが描く「われわれはどこから来たのか われわれは何者か われわれはどこへ行くのか」に辿り着くのでしょうか?」


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