2030年の東京 河合雅司 (著), 牧野知弘 (著) 祥伝社 (2022/3/1) 924円

2030年、東京は本格的な人口減少時代を迎え、いっそうの高齢化が予想される。

社会は激変し、街の風景は一変するだろう。

23区内で買物難民が発生したり、手術が半年待ちになったりするかもしれない。

DXの進展で職を失う人の増加も懸念される。

そんな近未来を、「仕事」「家族」「街、住まい」「暮らし」「老後」に分けて可視化したのが、本書である。

著者2人が提示した処方箋に耳を傾けよう。今なら間に合うのだから!

(目次)
プロローグ――東京住男(仮名・60歳男性)の1日
第1章 仕事はこうなる
産業構造の変化/会社と個人の新たな関係/日本流ジョブ型雇用/学ぶべきスキル……ほか
第2章 家族はこうなる
単身高齢者の増加/これまでの街では対処できない/新たな家族形態に合わせたサービス/公立小学校に送り迎え……ほか
第3章 街、住まいはこうなる
鉄道会社のビジネスモデルの破綻/タワーマンションとニュータウンの共通性/街を捨てる人たち/これから伸びる街……ほか
第4章 暮らしはこうなる
商店の復活/キャッシュレス化はどこまで進むか/治安の悪化/義務教育の見直し……ほか
第5章 老後はこうなる
定年延長のリアル/高齢者の働き方/老後資金が足りない場合の対処/日本の分岐点……ほか
エピローグ――地方暮子(仮名・30歳女性)の1日

「勢いのある穏やかな有識者、両氏の対談は、まさにエキサイティング&アトラクティブな時間で、本を通して僕も共有することが出来た。
昨今の緊迫した世界情勢下、消滅的でなく、明るい未来を感じたかった僕がいる。
日本の未来、東京都を介して2030年を描き見ることが出来た。
残り8年間がかなりの仕込みの時間となるようだ。」

「本書が予測する晩婚・未婚化、出生数の低下、郊外住宅街の荒廃、空き家の増加、郊外型商業施設の閉鎖、買い物難民の増加、一人当たり所得の低下、商品の低価格化、単身高齢者の増加、病院や介護施設の不足といった事象は起こる可能性が高そうなものばかり。変化を嫌う日本人は思考停止のまま今の生活を続けると思うが、その行き着く先が本書に描かれた東京の近未来だ。著者が「2030年を東京に限らず、日本の分岐点の年として位置づけるべき」と説くように、人口の増加を前提とした過去の成功体験が通用する最終期限は2030年。未来に対処できるライフスタイルの構築を急がねばなるまい。」

「「人生の大半を労働時間が占め、その労働場所に通うためだけに膨大な金額の借金をし、その返済のために自らの人生という貴重な時間を安売りしてしまう」のセリフに愕然としました。
人生の貴重な時間を確保するためにも、住む場所の選択は慎重に決断する必要があるでしょう。」


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