しっかり貯金して老後の備えは万全だったわが家に、突然金難がふりかかる。
後藤篤子は悩んでいた。
娘が派手婚を予定しており、なんと600万円もかかるという。
折も折、夫の父が亡くなり、葬式代と姑の生活費の負担が発生、さらには夫婦ともに職を失い、1200万円の老後資金はみるみる減ってゆく。
家族の諸事情に振り回されつつもやりくりする篤子の奮闘は報われるのか。
普通の主婦ががんばる傑作長編。
#読了
『老後の資金がありません』
垣谷美雨50台前後の世代というのは、自身が老境に差し掛かりつつあるというのに、親の介護をせねばならず、また子供がいれば子育ての仕上げとして大学に通わせたり、結婚式を挙げてやらねばならない。
お金の問題は切実だが、結局考え方次第なのかもしれない。 pic.twitter.com/8LKuUwRkqA
— あすなろ@読書 (@readingmaururer) December 17, 2020
著者について
一九五九年兵庫県生まれ。ソフトウェア会社勤務を経て、二〇〇五年『竜巻ガール』で小説推理新人賞を受賞し、デビュー。テレビドラマ化された『リセット』『夫のカノジョ』の他に、『ニュータウンは黄昏れて』『あなたの人生、片づけます』『子育てはもう卒業します』『避難所』『農ガール、農ライフ』『あなたのゼイ肉、落とします』『嫁をやめる日』『後悔病棟』『女たちの避難所』など著作多数。
「書店やSNSで話題になっていたので、アラフィフの私は前から読んでみたかったのもあり購入したら見事期待は裏切ることはなかったです。読んでいるうちに、お金も大切だけれど、やはり周囲の友達や家族や親戚たちが大切なのだと気づかされ、これからの人生の教訓になりました。アラフィフ世代の方にはぜひ読んでいただきたい1冊です。」
「キャラクターが生き生きしてて、読んでる方まで喜怒哀楽が伝播しました。読ませるのが上手いですね。最後は救われました。」
「同年代が主人公なので刺激されました。突拍子も無いこと、一見リアリティが無いようなことも起こりますが、その都度主人公が感じる意地悪な感情には共感できるし、自分ならそうはしない、などと考えながらもサクサク読めます」
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