老人支配国家日本の危機 エマニュエル・トッド  (著) 文藝春秋 (2021/11/18) 935円

本当の脅威は、「コロナ」でも「経済」でも「中国」でもない。

「日本型家族」だ!

核武装から皇室までを語り尽くすトッドの日本論!

磯田道史氏、本郷和人氏とも対談。

若者の生活を犠牲にして老人のコロナ死亡率を抑えた日本だが、社会の存続に重要なのは高齢者の死亡率より出生率だ。

「家族」が日本社会の基礎だが、「家族」の過剰な重視は「非婚化」「少子化」を招き、かえって「家族」を殺す。

「本書は2013年から2021年にかけて雑誌に掲載されたフランス人歴史学者の論考、インタビュー及び対談を1冊にまとめたもの。
グローバル化した世界の中でコロナ後の日本が取るべき進路が、人口統計を重視する歴史家の巨視的視点で語られている。
文章は平易で読みやすい。何よりも思想的な偏りがないのが良い。人口統計や家族の類型といった普遍的な指標を駆使して世界と日本の課題を分析する手法は面白いし説得力もある。
正直、個別の論点については首肯しかねる部分もあった。しかし大きな視点から日本の問題を捉える本書は、些末な議論に終始する傾向の強い私達日本人には得る所が大きいと思う。優先順位は何なのか。最も重要なことは何なのか。伝統や美徳の過積載で日本丸が沈没することのないように本書を羅針盤としたい。」

「著者は親日家らしく、文章の端々から何となく好意的な感じか伝わってくるので、読むと心地良さを感じる日本人は多いだろう。かくいう私もその一人ではあるのだが。
米国の核の傘、日本の直径家族、コロナのパンデミックとグローバリズム、中国の急速な少子化、英米圏とEUに対する評価など、現実的・合理的な物の見方が興味深く印象的。」


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