台湾・尖閣を守る 日本安全保障戦略研究所 (著, 編集) 国書刊行会 (2021/11/22) 3,300円

「日米台連携メカニズム」

中国の台湾・尖閣に対する軍事的冒険を抑止できるか。

その鍵は日米台の連携強化にあり、具体的方策を説く国民必読書の決定版。

中国は、台湾の平和的統一を目指す努力は放棄しないとしつつも、武力行使を放棄していないことをたびたび表明し、軍事的威嚇を繰り返している。

中台間の軍事バランスは中国有利に傾き、その差は年々拡大しつつあり、中国の武力行使は実際に生起する可能性があり、その事態は切迫しつつあると考えなければならない。

他方、歴史的にも国際法上も日本固有の領土である尖閣諸島について、中国は、「 釣魚島(日本名は魚釣島)およびその付属島嶼(尖閣諸島)は…、台湾の付属島嶼」であり、「台湾とその附属島嶼である釣魚島は中国の不可分の領土の一部である」との独自の主張に基づき、中国海警局の艦船がほぼ毎日尖閣諸島周辺の接続水域において確認されるとともに、わが国領海への侵入を繰り返している。

このように、中国の「力を背景とした一方的な現状変更の試み」はますます深刻化している。

つまり、中国の台湾統一に向けた武力行使の範囲には日本の尖閣諸島が含まれており、同諸島を焦点とした日本の南西地方有事は、台湾有事と同時に生起する可能性が高いと見なければならない。

まさに台湾有事は日本有事であり、その意味からも日本と台湾は「運命共同体」として死活的利害を共有していると言っても過言ではない。「台湾が危ない・日本も危ない!」この危機に際し、日台双方はもとより、日米台3か国の協力連携の取り組みの必要性は、避けて通れない喫緊の課題である。

本書は、日本と台湾は正式の国交がなく、「非政府間の実務関係」という政治外交的困難の下に置かれているが、日米安保条約と台湾関係法を一体化させ、いまこそ日米台3か国の安全保障・防衛協力の強化に向け、連携して今後の可能性を最大限に模索することが急務であることを説き、国民と共に考えるための情報を提供する。

「かっては満州が日本の生命線と言われましたが、今では台湾が日本のみならず自由なアジア太平洋の生命線と言えるようになっています。日清戦争以後の植民地時代から戦後もある時期までは今では考えられないような深い交流を持っていましたが、田中角栄により日台関係は中国に異常に異様に配慮する事になる一方、アメリカは台湾関係法などを制定することにより台湾とはかなり良好な関係を築いています。
よって日本も親日的な台湾とのより高度な関係を結ぶ事や、日米・米台の関係を発展させて日米台の同盟へと深化させる事により中国の好きにはさせないという強い意思表示と自由なアジア太平洋を守るという提案がされています。」


(↑クリックするとAmazonのサイトへジャンプします)

 

おすすめの記事