統計学が見つけた野球の真理 鳥越規央 (著) 講談社 (2022/3/17) 1,100円

最先端のセイバーメトリクスが明らかにしたもの

野球の必勝法とはなにか? 統計学的にその答えを追求し、メジャーリーグの「お荷物」を常勝軍団に変身させ、一躍その名を知られた「セイバーメトリクス」。

その進化はとどまるところを知らず、野球場で起きているあらゆることを「数字」にするため新しい指標が次々に考案されている。

さらにテクノロジーの発達は、選手やボールの動きの精密な計測を可能にし、それらビッグデータの解析によって、野球というスポーツの本質さえ解き明かそうとしている。

はたして野球とは、どのような競技なのか? 日本のセイバーメトリクス研究の第一人者がRSAA、wRAA、UZR、UBR、フレーミングなどの新指標を駆使しながら、本当に勝利に結びつくプレーと戦術について考察する。

大谷翔平の「二刀流」はMVPに本当に値するのか、スワローズ&バファローズの史上初のW下剋上はなぜ起きたかも、数値を見れば一目瞭然!

・投手の評価は「守備」や「運」に大きく左右されている
・打者の本当の貢献度を「得点」に換算してみると
・守備の「うまさ」をどうすれば正確に測れるか
・盗塁は70%以上成功しないと「赤字」である
・犠牲バントの「損益分岐点」は出塁率でどのくらいか
・球審のジャッジは実はかなり「恣意的」である
・「勝負強さ」をどう数値化するか

などなど、野球の見方がいやでも変わる新知見満載!

目次
序 章 セイバーメトリクスの歴史――草創期から「革命」まで
第1章 セイバーメトリクスの原理――どのように「数値化」するのか
第2章 投手の指標――どこまでが「責任」なのか
第3章 打撃の指標――「得点創出能力」をいかに表すか
第4章 セイバーメトリクスの可視化――「下剋上」の原動力とは
第5章 パークファクター――野球は「場所」によって変わる
第6章 守備の指標――「未開の領域」に光を当てる
第7章 走塁の指標――「足」でどれだけ稼げるのか
第8章 総合指標――「二刀流」を評価する
第9章 セイバーメトリクスの革命――テクノロジーが明かす真実
第10章 プロ野球の未解決問題――これからのテーマ

著者について
鳥越 規央
とりごえ・のりお
統計学者。江戸川大学客員教授。野球などにおいて選手のデータを統計学的見地から分析し、評価や戦略立案に活用するセイバーメトリクスの日本での第一人者。1969年、大分県生まれ。1992年、筑波大学(第一学群自然学類数学主専攻)卒業。1997年、筑波大学大学院数学研究科修了。博士(理学)。同年、東海大学理学部に赴任。2007年、スタンフォード大学客員研究員として一年間の研究留学。2017年より現職。日本統計学会、アメリカ野球学会などに所属。JAPAN MENSA会員。著書に『スポーツを10倍楽しむ統計学』(化学同人)、『世の中は奇跡であふれている』(WAVE出版)など。共著書に『勝てる野球の統計学│セイバーメトリクス』(データスタジアム野球事業部との共著/岩波科学ライブラリー)、『プロ野球のセオリー』(仁志敏久氏との共著/KKベストセラーズ)など。

「野球に関する、というよりはデータ取得上の問題からプロ野球に関するとする方が適切だが、様々な指標を扱った一冊。」

「指標をいかに用いるのかということが分かる内容になっており、興味深く読むことが出来るような内容になっている。」


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