獣医病理学者が語る動物のからだと病気 中村進一 (著) 緑書房 (2022/11/22) 2,200円

動物の臓器や遺体を観察して病気を診断する、少し変わった動物のお医者さん「獣医病理医」。

知れば知るほどおもしろい動物のからだのひみつ、病気のふしぎについて、

動物の病気と死のエキスパートである獣医病理医ならではの視点で解説した一冊。

【本書のポイント】
さまざまな動物の特徴的な臓器や病気について、独自の視点で解説。

・動物に多いがんって?
・猫は中毒になりやすい?
・カナリアは毒ガスを検知できる?
・ヘビの臓器はどうなっている?
・ワニの心臓は水陸両用?
・動物もぜいたくをすると痛風になる?

実は身近に潜んでいる動物と人の感染症について紹介。

ペットや家族、自分自身を感染症から守るための知識が満載。

動物の死から声なき声を聞き、残された動物や人のために役立てる。

獣医病理医の知られざる仕事内容を紹介。

犬や猫といったペットを治療するだけではない、獣医師の社会的役割についても紹介。

【目次】
第1章 「獣医病理医」のお仕事
1 「病理学」専門の動物のお医者さん
2 病理解剖は突然に
3 私たちの体をつくるもの
4 病理と料理、結構似ている 29
5 苦手だったことが仕事に
6 病理検査をしても分からないことがある
7 お肉のチェックから病気の診断まで

第2章 動物の病気とからだのしくみ
1 動物によくあるがん「肥満細胞腫」
2 伝染していくがん細胞 ─1万年の記憶─
3 猫の中毒にご注意を
4 動物によって起こりやすい病気が違うのはなぜ?
5 ヒョウ柄のラクダ
6 ガスザルってどんなサル?
7 カワウソの尿路結石
8 心臓は血管が発達してできたもの
9 鳥類と爬虫類の痛風
10 危険を知らせる炭鉱のカナリア
11 ヘビは膀胱炎にならない
12 虫も病気になる

第3章 動物の感染症に注意
1 最恐の感染症、狂犬病
2 動物のコロナウイルス
3 トキソプラズマ、猫を飼っていなくても要注意
4 豚熱から養豚場を守る!
5 鳥に感染するカビ
6 動物とは適度な距離感が大事

第4章 動物にも死因不明社会が到来?
1 「死因は心不全」……それって本当?
2 動物のための法医学「法獣医学」
3 「死」を「生」へつなげる

コラム
1 獣医師がいなくなったら……
2 病理組織標本(プレパラート)ができるまで
3 動物と無縁な人なんていない?
4 獣医病理学的な「2メートル」のたとえ
5 病原体の種類
6 PCR検査って何?
7 病理解剖のときの装備は厳重に
8 ジビエを安全に食べるために
9 動物を助けるだけが獣医師の仕事じゃない

「昔、人の病理学に携わっていたこともあって、本誌を非常に興味深く読ませていただきました。標本作製や検鏡など、久しぶりの用語に触れて当時を懐かしく思いだもしました。
動物愛護のみならず、著者の生命の尊厳思想に裏付けられた内容は、きっと読者を感化することでしょう。また、食品衛生、感染症などについてはひじょうなに貴重な内容がたくさん盛り込まれてあり、これらについて機会あるごとに一般社会の教育、研修に役立てていただきたくお願いいたします。ありがとうございました。」


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