究極の「宇宙の法則」を目指して
夜空を彩る満天の星や、皆既日食・彗星などの天体ショー。
古来より人類は宇宙の美しさに魅せられてきた。
しかし宇宙の美しさは、目に見えるところだけにあるのではない。
これまで宇宙にまつわる現象は、物理学者が「美しい」と感じる理論によって解明されてきた。
その美しさの秘密は「高い対称性」「簡潔さ」「自然な安定感」の3つ。
はたして人類永遠の謎である宇宙の成り立ちを説明する「究極の法則」も、美しい理論から導くことができるのか?
宇宙はどこまで美しいのか?
最新の研究成果をやさしくひもとく知的冒険の書。
キュリオシティから送られてきた火星の写真がとにかく美しい←火星の空は地上から見ると赤くないとか?まだ行った人がいない。しかし宇宙から見ると赤い。地球から見るともっと赤い。なぜそう見えるのか?CO2はO2やN2に比し大きいので赤も青も反射する。太陽光は黄や赤が極大でその反射が強いと赤く⇒
— 小林七重 (@wavelengthcut) December 14, 2021
著者について
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(カブリIPMU)教授、カリフォルニア大学バークレー校マックアダムス冠教授。一九六四年東京都生まれ。九一年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。理学博士。東北大学助手等を経て二〇〇〇年よりカリフォルニア大学バークレー校教授。〇二年、西宮湯川記念賞受賞。〇七年から一八年一〇月までカブリIPMUの初代機構長。専門は素粒子論・宇宙論。世界の科学者と協調して研究を進めるとともに、市民講座などでも積極的に活動。『宇宙は何でできているのか』(幻冬舎新書)、『宇宙は本当にひとつなのか』(ブルーバックス)、『宇宙を創る実験』(編著、集英社新書)、翻訳絵本『そうたいせいりろん for babies』(サンマーク出版)など著書多数。
村山斉『宇宙はなぜ美しいのか』(幻冬舎新書)。138億年前に起きたビッグバン直後の初期宇宙では、膨張速度が少しずつ減速していた。しかし、70億年ほど前から加速していることが分かった。空に投げたボールが徐々に減速していたのに、途中でスピードを上げたのと同じこと。暗黒エネルギーの仕業だ! pic.twitter.com/mB1pQMFjve
— 鬼澤伊佐 (@sabasabi) December 20, 2021
「一言でいうと、とても素晴らしい本だと思う。物理や宇宙の面白さや美しさ、スケールのでかさ、ロマンといったものが、文章やイラストを通して伝わってくる。読んでて「物理学や宇宙って本当にすごいなぁ。こんなことまで分かるのか…」とあらためて感じた。また文章も上手い。小ネタをはさんだり、物理や宇宙の面白さを読者に伝えようという著者の工夫を随所に感じる。著者は衆目が一致するトップ物理学者であるが、堅苦しいことが嫌いなユーモアのある人物なのだろうな。カラー刷りなのもとても良かった。進路を考えている学生が読むのも良いと思うし、仕事で疲れて脳細胞が豆腐になったような大人にもおすすめしたい。刺激的な一冊だと思う。」
「最近出版された小林 誠編著『宇宙はなぜ物質でできているのか』や本書を読むと、素粒子物理学、宇宙物理学における観測や実験の決定的な重要性を改めて認識させられる。何れの書も読み応えのある良書であり、自然科学に興味がある多くの方々にお薦めしたい。」
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