楽天モバイルがコケて楽天の屋台骨を揺るがしていても楽天にがんばって欲しい理由とは!
楽天は12月から楽天市場のポイント還元プログラム(SPU)を改訂します。
それに対し、ネットでは「ポイント改悪」という激しい反応がありました。
しかし「日本に楽天が存在しなかったら、アマゾンのサブスク料金やスマホの通信料などは、もっと高くなっていただろう。『ポイント改悪』がここまで話題になる理由を考えたほうがいい」という声もあるのです。
目次
アマゾンが値上げを躊躇する
楽天は「金融の民主化」にも一役買っています。
楽天カード、楽天証券、楽天銀行はネットのパワーを使うことで、クレジットカードや証券投資や銀行決済の敷居を下げ、誰もが気軽に使えるサービスにしました。
SBI証券を追いかける形ではありますが、楽天証券は10月1日から国内株式の取引手数料を無償にしたのです。
メガバンクや証券会社が支配していた金融市場を民主化してきた功績は大きいといっていいでしょう。
楽天の存在は巨大企業が支配する市場を民主化するだけでなく、新たな支配者から守る役割も果たしています。
アマゾンジャパン(東京・目黒)です。
同社は8月24日、有料会員「プライム」の年会費を4900円から5900円に引き上げました。
月間プランは500円が600円になりました。
アマゾンプライムはアマゾンで買い物した時の配送料が無料になり、映画のプライムビデオや音楽配信のアマゾンミュージックが利用できます。
アマゾン経済圏にどっぷり使って生活している多くの人にとって年会費の2割値上げは大きな痛手です。
それでも日本のアマゾンユーザーは恵まれているほうなのです。
値上げしたとはいえ、米欧に比べると日本の年会費は格段に安いのは認識しておくべきです。
アマゾンがEC市場を支配している米国の年会費は139ドル(約2万1000円)、
英国は95ポンド(約1万7600円)、
ドイツは89.9ユーロ(約1万4600円)なのです。
「ポイント改悪」と騒いでいる場合ではない
5900円でも「高いなあ」と思っている日本人から見ると、とんでもない値段ですが、他に有力ECサイトがないこれらの国では、この値段が通ってしまいます。
「嫌なら使わなくていい」と言われても、アマゾン経済圏にどっぷり浸かった人々は抜けられないのです。
では日本だけがなぜ安いのでしょうか。
ある業界関係者は「楽天市場の存在が重石になっている」と指摘します。
アマゾンは自社倉庫のメーカーなどから仕入れた商品を在庫しておき、ネットで注文が入ると配送する仕組み。
出店企業に仮想商店街の軒を貸している楽天市場とはビジネスモデルが異なるのです」が、日本におけるアマゾンの流通総額は楽天市場とほぼ拮抗きっこうしているとされています。
不用意にアマゾンプライムの会費を引き上げれば、バランスが崩れて利用者が楽天市場に流れかねません。
この微妙なパワーバランスが米欧より6~7割安い日本の会費に表れているのです。
逆に楽天の存在がなければ、日本の会費も米欧並みの1万5000~2万円になっていたかもしれません。
楽天の場合「ポイント改悪」と言っても1~2%。
つまり「1万円買って100円から200円」のレベルですが、楽天がなければ日本のECユーザーは年間1万~1万5000円も余分な出費を強いられる、という仮説が成り立つのです。
楽天プライムカードのSPUが4倍から2倍に減ったくらいで、騒いでいる場合ではないということですね。
まだ使える!楽天カードの使い道5選。結局、楽天経済圏をお得に使っていくためには欠かせない。改悪したとしても、資産形成に役立っている限り私はこれからも愛用していくよ↓ pic.twitter.com/TpOSFkPqNb
— おしろまん@資産形成の図解屋 (@oshiromandayo) November 13, 2023
既得権益をぶち壊した楽天の存在意義
携帯電話も楽天が参入していなければ、大手3社による寡占が続き、月額7000円強で高止まりしていた可能性が高いでしょう。
フィンテックもメガバンクや大手証券会社の対応が遅く「リアルの窓口に足を運んで高い手数料を払うのが当たり前」という状況が続いていたかもしれません。
流通、金融、通信。大資本ががっちり支配していたこれらの分野に新しいやり方で挑戦し、その市場を民主化したのが楽天です。
当然、既得権益を奪われた人々は楽天についてネガティブな情報を流します。
楽天市場なら「実際に物を見ずに買うなんて、粗悪品をつかまされる」、
金融なら「大事なお金をそんな危なっかしいところに預けて大丈夫か」、
通信では「つながらない携帯なんて使い物にならない」。
それがネットで増幅され「アンチ楽天」のムードが生まれるのです。
今回の「ポイント改悪」もそうした流れの一つでしょう。
40代でようやく分かった。
— たけ@お金の知性 (@enjoylife_take) November 16, 2023
僕が伝えたいお金のこと10選。
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【やったほうがいい】
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・楽天経済圏…
将来、楽天経済圏が圧倒的に強くなれば、楽天そのものが既得権になる可能性はあります。
しかし、少なくとも現時点では、楽天が存在することで、これらの市場に競争が生まれ、結果として消費者、国民の利益が守られているのです。
相変わらずネットでは「楽天はもうお終い」と声高に言う人々が後を絶ちません。
彼らは「ECの会費や、金融の手数料や、携帯電話の料金が爆上がりする未来」を望んでいるのでしょうか。
なので楽天モバイルも携帯料金を下げるために!利用者の為に!とか言ってますが、1/4のシェアが見えてきて均衡状態になったら。普通に他の3社と協調して値下げとか割引とかしなくなるし、楽天ポイントで強烈に楽天経済圏で搾取してくるはずです。
— 堀江貴文(Takafumi Horie) (@takapon_jp) November 17, 2023
ネットの声
「楽天がんばれ!!!国内通信料を下げた功績はデカい。」
「楽天をディするケースが多く散見されますが、みんな”楽天なかりせば…”の状況を考えたことがあるのでしょうか。楽天の功績は大きいですよ」
「Amazonの年会費が欧米よりも安いのは適正な競争が行われているから、だと思っていました。日本はEC企業が乱立しているのがいいですね。Yahoo!や楽天の他にもたくさんありますよ。」