国産セダンが消滅寸前!? 原因は「騒音規制」なのか
日本を代表するモデルが姿を消す背景とは
公式な発表こそしていないものの、トヨタ「クラウン」や日産「シーマ」「フーガ」、もしかすると「スカイライン」を含めて日本の伝統的な4ドアセダンはすべて絶版になる可能性が大きくなってきました。
目次
厳しい「フェーズ2」の騒音規制で国産セダンが継続できない!?
それはなぜかというと、既存車にも2022年9月から適用義務になる騒音規制「フェーズ2」をクリアできないため。
この規制をクリアしようとすれば、排気管から出る音だけでなく、エンジンの遮音まで必要となります。
車両から出てくる騒音の引き下げは少なからぬ対応を必要とします。
加速時の騒音などはエンジン本体や排気系の騒音対策までしなければならず、対応しようと思えば可能ですが、開発コストを掛けでも売れなければ意味がありません。
シーマやフーガの販売数を見ると、対応するより絶版にしたほうが良いという判断なんでしょう。
確かにシーマやフーガの販売台数は風前の灯火状態です。
スカイラインはディーラー情報だとハイブリッドモデルの受注を終了するかもしれないという。
ターボよりハイブリッドのほうが静かだと思えるが、そのあたりは規制の妙なのかも。
1999ccと2001ccで税金が変わるのと同じく、騒音レベルも境界線があります（ターボモデルは2dB大きくても良い）。
もちろんターボも生産効率から考えたら遠からず絶版になるのではないでしょうか。
セダンを買って思ったこと
タイヤが載らん
タイヤ載せるのに内張り剥がすしか無かった長い荷物乗らないし使い勝手くっそ悪いわ
セダンなんか消滅もんだろ
世の中プロボックス1色になれ pic.twitter.com/1TSm8EqWiM— シラツユ (@Shiratuyu_R) April 15, 2022
現行クラウンが駆け込み受注!? 一体何があった？
クラウンは乗っていると静かなクルマながら、車外騒音でフェーズ2をクリア出来ないそう。
次期型クラウンはFFになるという噂も流れています。
トヨタのウェブサイトの「納期情報」を見たらクラウンは「詳しくは販売店にお問い合わせください」と記載されているので問い合わせをすると、「セダンモデルについての商談はしていない」とのことでした。
さらに突っ込んで話を聞くと
「お客さまも雑誌などでスクープされている情報を御存知なので隠せないのですけれど、新型クラウンは車幅が広くなるため駐車スペースに入らないということで、現行クラウンの駆け込み受注で大変だったんです。ウチのディーラーの受注枠は既に売り切りました」
と販売店はいいます。
フェーズ2は9月1日の生産から適用されるため、注文受けても作りきれないのでしょう。
フーガやシーマ、スカイラインのハイブリッドも同じで、販売出来るのは8月31日までに工場出荷となった車体のみ。
しかも昨今の半導体不足や部品調達問題などで確実な生産台数が予測出来なくなってきたので、早めに受注を制限しておかなければならないということです。
どうしても新車に乗りたいというなら、受注枠を残している地域のディーラーを探すしかないでしょう。
クラウンSUVは確定らしい。
しかしカローラの展開を参考にすれば、同じラインナップでセダン、スポーツクロス、ワゴン（？）を展開すると考えるのが自然。まだセダン消滅は無いんじゃないかと期待してみる。— 箱屋の雅 (@Hakoyano_Masa) April 20, 2022
フーガやクラウンのようセダンは今後どうなるのか
“市民のクルマ”として人気を博したホンダ「シビック」ですら今や車幅1800mmとなる時代に、細長いシルエットのセダンを作って売れるなんて思えません。
駐車場の関係で幅広のセダンに乗れないというなら、新車だけでなく登録しただけの車両や、走行距離が極めて少ない中古車など含め、手頃な価格で買えるうちに入手しておくべきだと考えます。
参考までに、2024年秋から施行される（既販車は2026年秋）次世代騒音規制「フェーズ3」ではエンジン音だけでなくタイヤのパターンノイズも事実上聞こえなくなるレベルにしなければならず、幅広の高性能タイヤを履かせることは難しいといわれています。
エンジンで走る高性能車を買えるのは、今から4年後までと理解しておいたほうが良いと思います。
5ナンバーコンパクトベースでセダン作ったら大抵こういうどうしようもなくダサい車が出来るからまず新車では売れんだろうな
一部のもの好きには刺さると思うけど絶対売れない pic.twitter.com/TPeHyUBoOw— 星街ﾚﾚｲ@余 (@homolive114514) April 13, 2022
ネットの声
「この規制についてはやる必要など無いと思いますけどね。現状より厳しくする理由が明確では無いですよ。意味の無い事で民間の妨害をやるのは得策では無いですよ。上辺だけの欧州発の規制にこれ以上付き合う必要は無いと思います。彼らの目的は自分達の市場から日本車を締め出す事と技術進歩の停滞化な事は明らかなのだから、この地域は捨てて他の所でやれば良いと思いますしね。」
「どういう理由があってこの規制が必要なのかがよく分からない。環境問題の対応で燃費を良くしたり、EV化を進めたりは理由がハッキリしているから、日本の発電事情など良いか悪いかは別にして理解はできる。でも、環境問題だけでなく安全性能など、ただでさえ様々な規制のせいで車両価格が上がってるのにまたコストを上げさせるこの規制が本当に必要なの？と思ってしまう。規制しなきゃ耐えられないほど今の車の車内うるさいか？車内で会話できないほどロードノイズうるさいか？排気音だってハイブリッド車等逆に静かすぎて危険なほど静かだし、今の日本車なら安い車でも耐えられないほどうるさい車は無いと思いますよ。」
「10程年前だっただろうか。ハイブリッド車だと静か過ぎて、視覚障害者が車の接近に気が付かない為、あえて少しの音を出すように設計したという報道を見たことがある。今回の騒音規制は、そういった事情は撤廃する方向なのだろうか？ある程度の音は出しておかないと、歩行者も運転手も逆に危険という結果を招きそうだ。」
