
クルマ好きの永遠のテーマ「慣らし運転」、そして「暖機運転」。
これらは必要でもあるし、不要でもある!?
人それぞれの慣らしや暖気は良かれと思って、むしろおせっかいになっていることもあります。
改めて正しい慣らし運転と暖機運転とは!?
目次
新車時にエンジンを慣らすために
ゆっくりと走るのが慣らし運転!?
慣らし運転といえば、1000kmまでは3000回転で走るとか、500kmから100kmごとに、3000/3500/4000回転と使う回転数を上げていくとか言われる、新車時に行う走り方のこと。
これが必要か不要かという論争は少なくありません。
「現代は部品精度が上がったから不要」とか「それでもやったほうがいい」とか言われています。
たしかに部品の精度は良くなり、現代のクルマではもの凄い切り粉がオイルに混ざっていることはないでしょう。
よってこれらがエンジン内部を傷つけてしまうということもありません。
しかし、1000kmほど走ったエンジンオイルを抜いてみると、初期に金属が馴染むときに生まれた微量の金属粉が滞留しているのです。
お味噌汁のような状態で、かき混ぜると味噌のように、金属粉が舞っているのが見えます。
これらは大きな影響はありませんが、もちろんそんなものが滞留したオイルで潤滑している方が良いということはないので、できるなら500kmか1000kmくらいで一度オイル交換したほうがいいでしょう。
この金属粉は2000kmくらいまである程度出ることがあるので、気にするならば500/1000/2000kmでオイル交換をするとよいでしょう。
気にしないなら1000kmで交換して、次回はメーカー規定の距離までに交換すればいいのです。
色々とありましたが無事WRX STI (VAB-F)が納車されました。EJ20ファイナルエディションが落選しても最後のEJ20搭載車を諦められず、落選したその日に契約しました。久々の2リッターターボなので乗り手とクルマの慣らし運転頑張ります pic.twitter.com/Z7aAnC1PRy
— ヒロP (@hiro_VAB) February 1, 2020
アクセル抑え気味が○
乗り方に関しては、1000km程度は少しアクセルを抑えて乗りましょうと自動車メーカーの解説書に書いてあるクルマもあるので、それに従うべし。
シビアに500kmから徐々に使う回転を上げていくとかは効果があるのかは謎。
しかし、レーシングカートではエンジンを組み直した後にそういった方法で、徐々に使う回転数を上げていくことがあります。
シビアなレースの世界で、頻繁に組み直すエンジンで行われているということは、一定の効果があるかもしれないので、そうした慣らし運転を楽しみながら愛車と触れ合うのも大いにアリでしょう。
徐々に慣らし運転をしてエンジンを労りたいなら、気をつけたいのは回転数だけでなく、負荷です。
たとえば、スタートからアクセル全開で3000回転シフトにすれば、エンジンに優しいのかということです。
徐々に負荷を掛けていきたいわけで、そうなると全力疾走で回転を縛るというよりも、ある程度回転は目安でいいので、ふわっと加速したほうがエンジンには優しいのです。
このふわっとした負荷の少ない状態で加速し、少しずつ加速の度合いを増やして、負荷を高めたほうがいいそうです。
チューニング界の有名エンジンビルダーのひとりは、
「慣らし運転がウォーキングだとしたら、それをある程度して、そのあとにいきなり全力疾走じゃカラダもビックリしちゃうじゃん。全開の前に、ジョギングとかランニングを入れてあげて欲しい。そうやって少しずつ負荷を増やしてもらいたい」
と言っています。
おはようございます?
青いコーヒーを飲みながら、クルマとドライバーの慣らし運転に出掛けて来ます????
今日も1日、よろしくお願いします?? pic.twitter.com/7owQ5l68Ix— 水瀬心@Skeb募集中?? (@minasesin) February 22, 2020
暖機運転でエンジンを痛めつけていることも!!
日々、クルマに乗るときに出てくる話題は暖機運転です。
これまた不要論もあれば、必要だという人もいます。
結論としては「長時間のアイドリング暖機運転は不要」ということ。
暖機運転と称して水温と油温が上がり切るまで数十分アイドリングしている人もいます。
雪国ではリモコンスターターでエンジン始動して車内が温まった頃に乗り込む人も少なくありません。
しかし、このアイドリング暖気は結構な負担になっているのです。
回転数が低く油圧も低い状態で長時間エンジンを回すと、クランクメタルやカムシャフトのジャーナルなどが油膜切れしやすくなります。
また、長時間のアイドリングでは混合気がシリンダーから吹き抜けやすく、ガソリンがオイルに混ざりやすくなります。
北国のチューニングショップによると、
「オイル交換してみると、アイドリングで長時間暖気している人はすぐにわかります。オイルが汚れやすく、粘度もガソリン希釈でシャバシャバになっています」
と言います。
北国ではガラスが凍っていて前が見えないからしばらく暖機運転が必要、とかいろいろ問題はありますが、できることならアイドリング暖機は数分にして、ゆっくりと走り始めたほうがいいでしょう。
ミッションやオートマチックフルード、デフオイルなども少しずつ走らせながら動かして温めた方が、そちらの機器のダメージも防げます。
エンジンだけ暖気していきなりいい勢いで走れば、駆動系オイルは冷え冷えで、それまた問題なのです。
同様にエンジンを掛けっぱなしでの仮眠も、エンジンにはあまり良くないことなのです。