矢沢永吉のサブスク参入と反サブスク派の言い分

矢沢永吉がサブスク参入 それでもやらない達郎、ホルモンら“反サブスク派”アーティストの言い分

8月1日、2022年でデビュー50周年を迎えたミュージシャンの矢沢永吉が、「サブスク」の解禁を発表しました。

「Yahoo!ニュース」のインタビューによると、矢沢は

「世界は動いてるんだから。その時代に合わせて楽しんじゃおうよ」

新しいファンに届けたい

「サブスクで聴き放題は、抵抗ありましたよ。最初はね。僕も昔の人間ですから、本当に一つひとつのアルバムに思い入れが強い。でも、時代の流れですよね」

と語っています。

現在の音楽業界では、楽曲ごとにCDを買う形式よりも、毎月1000円弱のお金を払い、登録されているアーティストの楽曲をすべて「聞き放題」で楽しむ、サブスク形式が主流になりつつあります。

世界では売り上げの半数以上を占めており、日本でもすでに3割以上のシェアを握っています。

矢沢は、同インタビューで一部配信を許可していた楽曲が「若い人がガンガン矢沢の曲を聞き始めている」として、そうした新しいファンに「届けたいという気持ちがありました」と明かしています。

反サブスク派の大御所も

しかし、今でも根強く“サブスク解禁”をしていないままのアーティストは複数、いる。

「有名な“反サブスク派”アーティストといえば、山下達郎さんです。山下さんは過去にインタビューで『(サブスクは)おそらく死ぬまでやらない』と語り、『だって、表現に携わってない人間が自由に曲をばらまいて、その儲けを取ってるんだもの』と、強硬に反対する姿勢を示しました。

また、ロックバンドの『マキシマム ザ ホルモン』も、楽曲の配信には否定的です。過去のインタビューで『サブスクでも面白い形で配信できるなら、いつか置いてもいいかなとは思ってはいるんですけど』としつつも、『僕はパッケージや歌詞カードのアートワークを含めて音楽のひとつだと思っているので、曲だけを配信する形にはしたくない』と語っています」(音楽ライター)

一方、中島みゆきのように「Amazon Music Unlimited」でのみ、サブスク形式の配信をするなど、一部の配信サービスで解禁するケースもあります。

大御所のサブスク解禁は加速する

「ミュージシャンにとって、最低でも1枚1000円以上するCDの売り上げは、いまでも貴重な収入源。サブスクへの抵抗感は理解できますが、矢沢さんが言っているとおり、若い人たちは圧倒的に配信形式で音楽を楽しんでいます。音楽界は、サブスクを中心とした新たなエコシステムを構築していくことができるのか、問われています」(同前)

いずれにせよ“帝王”矢沢の英断で、大物ミュージシャンのサブスク化は、ますます加速するでしょう。

ネットの声

「サブスクに抵抗感を示すアーティストの気持ちもとても分かります。確かに楽曲だけでなく、ジャケット、歌詞カード等全て含んで作品です。それが楽しみで仕方ないです。しかし、その素晴らしい作品達をどう伝え、どう後生まで残していくかまで考えた時、サブスクは現状においては最適かと思います。
私はただの音楽好きではありますが、日本のアーティストの素晴らしい楽曲を後生にそして世界にさらに世代を越えて伝えていけるシステムとして最適かと思います。ビジネスとしてどうかはまた別の問題ですが…」

「サブスクで聴いて知ってもらって、気に入ってもらえたらCDなどの商品を買ってもらえるように、リアルでライブに来てもらえるように仕向けても良いと思うけどね。
昔だったらTVの音楽番組も色々あって一辺倒な売り方しか出来なかったけれど、TVを見ない人達が増えてきたことや音楽配信等のサービスが拡充され始めた今であればこその楽曲やアーティストの存在価値をうまく引き上げるようにしたりして売り方を工夫していかなければ、ただCD売るだけの音楽業界もアーティストの価値も衰退するだけだと思う。」

「アーティストは作品を作ってるのであって、データを作ってるわけではない。やはり形に残らない物は、時代と共に消費も早く淘汰されていってしまうと思う。そりゃ、有名なヒット曲なら良いよ?売れっ子の人気曲なら残るでしょう、けど、売れっ子のでもマイナー曲や、売れてない歌手の楽曲が時代と共にデータの片隅に追いやられて存在が消えるも同然だと、やはり寂しい気もします。サブスクは非常に便利です!便利ではありますが、便利なようでだんだんとクールになっていくなと思うんですけどね、CDで青春時代を過ごしたおっさんの独り言です。サブスクを否定はしません、自分も利用するので、一方でCDでも残したいものは買ってます。」

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