2023年の最後を飾るのは『葬送のフリーレン』で決まり!?

いいですね。

『葬送のフリーレン』

『葬送』という言葉にちょっとした違和感を感じつつ、

見てみるとしっくりきました。

これって、若者よりも中高年世代に刺さるかもしれません。

ドラクエⅠの世代って50代くらいでしょうから、

中高年もRPG世代といっても間違いないですよね。

YOASOBIの主題歌がまたいいんですよ。

“人生の終わりの先”を描く『葬送のフリーレン』

1話を見て、”葬送”という言葉がなんとなくわかります。

生きている者へ死にいく者が残せるものとは…。

これがこの物語の趣旨なのでしょうね。

なんといってもこの物語。

悪の魔王を倒したところから始まるんですよ。

人間2人にドワーフにエルフといった4人のパーティ。

人間よりもドワーフやエルフの寿命が桁違いに長いことから。

年月が経っても、エルフであるフリーレンは見た目も力も性格も何も変わりません。

変わったのは当然、人間の方。

ドワーフも見た目は変わりませんが、中身は確実に老いています。

エルフの寿命は千年を超えるという設定です。

それを考えると、人間の50年はエルフにはちょっとした時間でしかありません。

そういった言葉が随所に出てきます。

老いていくかつての仲間に思うこと

「人間の寿命は短いってわかっていたのに なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう」

風に舞う花びら、一瞬で夜空に消えていく流星。

千年以上生きるエルフ・フリーレンの涙に閉じ込められていたのは、かつての仲間たちとの美しい思い出でした。

彼女の旅の仲間であった、友人・ハイターはこう語りかけるんです。

「50年も100年も、彼女にとっては些細なものなのかもしれませんね」

しかし、彼女は知ってしまいました。

その「些細なもの」を全力で生き抜く人々の強さと、喪失の痛みを。

失った人はもう戻らない。

それでも、もう会えない人たちとの温かな記憶を胸に、フリーレンは“人を知る”ための旅路を歩み始めるのでした。

『葬送のフリーレン』の初回放送で描かれたのは、フリーレンがフェルンと出会い、魂の眠る地(オレオール)を目指すことになるまでの道のりです。

人間を知りたい

旧パーティーのヒンメルやハイター、アイゼンとの記憶を辿りながら、そして時に彼らを見送りながらも、一歩ずつ前へと進むフリーレン。

このフリーレンの「人を知りたい」という想いの芽生えは言うまでもなく物語の大きな見どころです。

「死者が生きている者へ遺せるものとは」

これが大きなテーマです。

具体的な例を挙げると、ハイターがフェルンを育て、そしてフリーレンに魔法使いの弟子として託したことが挙げられます。

しかし物や人だけでなく、広い意味での「思い出」や、勇者一向に助けられた村人たちが抱く「感謝」もこのテーマに含まれるのではないでしょうか。

かつてヒンメルに助けられた少女が、年老いてもなお彼への感謝の気持ちを胸に日々を生きている姿には、グッとくるものがあります。

物語は冒険の終わりから始まることから「後日譚ファンタジー」と銘打たれています。

しかし、人の人生の終わりの先を描いた「後日譚」としても捉えることができるのです。

視聴者全員に生命のタイムリミットがあるからこそ、『葬送のフリーレン』は観る人を選ばないのです。

美しい物語の中には、明日にでも死んでしまうかもしれない見る人全員に向けた、切なくも目を背けられないテーマが潜んでいます。

それでも、シリアスな要素に過度に引き込まれず、作品が繊細かつ美しく進行するのは、制作陣の巧みさがあってこそ。

『葬送のフリーレン』は新パーティーと旧パーティーでメンバーが変わるため、さまざまなキャラのコンビや掛け合いを楽しむことができます。

フリーレンとフェルンの掛け合いの演技が際立つ内容になっていました。

2人の声優は、フリーレン役を種﨑敦美、フェルン役を市ノ瀬加那が担当しています。

特にフリーレンの演技は、種﨑が『SPY×FAMILY』でアーニャ役を演じた経験から、アニメにあまり馴染みのない視聴者にも、作品による「声の違い」を楽しんでもらえる面白さがあったはず。

流れる音楽も秀逸!リアルサウンド 映画部

また、彼女たちの声に華を添えるエバン・コールの音楽も、原作の作品世界の具現化に貢献しています。

ゲームのテーマ曲のようなテンポの良さと遥か遠くの「ふるさと」の概念を音に重ねたような懐かしさのある柔らかい音が、フリーレンの心情を丁寧になぞらえていくのです。

『葬送のフリーレン』は、日本テレビ系列の新設アニメ枠「FRIDAY ANIME NIGHT」で放送されます。

テレビ離れが叫ばれる今、本作はまさに新しい試みを背負っているとも言えるでしょう。

初回放送のラストで、フリーレンは魂の眠る地へ向かう決意をし、アイゼンと別れを交わしました。

同時に、今回の『金曜ロードショー』での放送も成功に終わり、一つの章が閉じた……と締めたいところでしが、それをそのまま語るのはあまりにも野暮といったもの。

『葬送のフリーレン』の歩みはまだまだ続きます。

なんせ本作は終わりから始まる「後日譚ファンタジー」なのですから。

ネットの声

「今のアニメは昔と比べてびっくりするほど作画がよく、作りがいいのに深夜帯ばかり。本来なら小学生くらいの子どもが楽しんで見るような作品まで深夜に追いやられている。そんな環境でも腐らず良作を生み出し続けてきたアニメにまた脚光が当たって欲しい。」

「日本の映画歴代興行収入にランキングされてるのを見ても明らかでしょう。
アニメ化が話題になって、さらに映画化されて当たると局としても相当大きいのもあるでしょう。さらにさらに配信なども併せて世界展開も望めるしで言う事なしですからね。日本の実写映画じゃこうはいかないのが現状です。」

「不思議なのは、どうして深夜帯にしか放送しないこと。ゴールデンタイムだと確実に視聴率取れるのにね。」

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