250もいいけど125ccバイクが注目されている理由とは

125ccクラスのバイクが注目されている5つの理由と3つの注意点

とくに近年、「125ccクラス」と呼ばれるバイクが高い注目を集めています。

日本自動車工業会による調査でも、原付一種の販売台数が減少しているのに対し、125ccクラスのバイクは堅調に数字を伸ばしています。

極めて実用性が高い125ccクラスのバイクは通勤にも便利なので、ご時世柄、電車からバイクへと通勤手段を変えた人も少なくないでしょう。

125ccクラスは車両の区分では原付二種に分類され、排気量50cc以下の原付一種よりは大きく、普通二輪よりは小さい。

普通自動車免許のみでは乗ることができないバイクがなぜ今注目されているのか、それは125ccクラスだけにあるさまざまなメリットが魅力的だからです。

ここでは、125ccクラスのバイクが注目されている理由と注意点を紹介していきます。

125ccクラスのバイクとは

125ccクラスとは、排気量が51~125㏄までのバイクの総称です。

バイクは排気量に合わせて必要な免許や特徴が異なるため、まずは125ccクラスのバイクの基本概要から説明していきます。

必要な免許

125ccクラスのバイクを運転するためには「小型限定普通二輪免許」が必要。

ご存知の人も多いと思いますが、普通自動車免許を持っていれば50cc以下の原付一種は乗ることができます。

しかし、125ccクラスに乗るためには、普通自動車免許とは別に小型限定普通二輪免許を取得しなければいけません。

該当する運転免許の取得方法は以下の2通り。

・運転免許試験場で試験を受ける(一発試験)
・指定の自動車教習所に通う

初の小型限定普通二輪免許取得であれば、一発試験は推奨できません。

大変厳しく合格するのが困難なので、長らく125ccクラスに乗っている人が免許再取得の目的で利用するのが一般的です。

指定の自動車教習所の場合は、普通自動車免許を所有していれば『1日4時間×2日』の実技教習で小型限定普通二輪免許を取得することができます。

もちろん個人の技量による部分も大きいのですが、大抵の人は合計8時間の実技教習で終わり、その後は試験場で筆記試験に挑戦して合格すれば免許証が交付されます。

AT限定と限定なし

小型限定普通二輪免許には「AT限定」と「限定なし」の2種類の免許があります。

・AT限定⇒左手のクラッチ操作がないバイクのみ運転できる
・限定なし⇒125ccクラスのすべてのバイクを運転できる

AT限定を取得するとクラッチ操作がないバイクしか乗れませんが、限定なしであれば手動式クラッチ付きミッション車にも乗れるため、さらに奥深く125ccクラスを満喫できます。

ちなみに、AT限定と限定なしでは乗れるバイクの種類だけではなく、免許の取得に必要な費用も変わります。

教習所にもよりますが総額で10,000円程の差が出るのが一般的です。

原付一種との違い

125ccクラスのバイクに乗るのであれば、50cc以下の原付一種との違いは理解しておきましょう。

最大の違いは必要な免許です。

原付一種は普通自動車免許を取得していれば乗れるためハードルが低いですが、125ccクラスに乗るためには別に小型限定普通二輪免許が必要になります。

他には、原付一種は2人乗りが不可だが原付二種は可能。

最高法定速度も30キロと60キロという違いがあります。

また、一種と二種では二段階右折の有無も異なります。

125ccクラスのバイクは見た目が原付一種と似ているため、性能もそれほど大差はないとよく勘違いされます。

しかし、実用性の高さという観点でみると双方では大きな違いがあるのです。

125ccクラスのバイクが注目される理由

ここからは、今125ccクラスのバイクが注目されている理由を説明していきます。

どのような魅力があるのかを理解したうえで、購入を検討しましょう。

維持費が安い
バイクを買うかどうか悩んでいる人の多くは維持費について考えるでしょう。

バイクを維持するためには走るためのガソリンはもちろんですが、他にも税金や保険といった維持費がかかります。

125ccクラスのバイクが注目されているのは、この維持費が安いからです。

まず、50cc以下の原付一種と同様に125ccクラスのバイクには車検がありません。

また、軽自動車税も普通二輪車に比べれば安く抑えることが可能です。

・50~99cc⇒2,000円
・90~125cc⇒2,400円

軽自動車税は普通二輪車になると6,000円以上になるため、この価格は非常に安いといっていいでしょう。

他にも、消耗品であるタイヤ、バッテリー、エンジンオイル、ブレーキパッドなどの定期的な交換が必要な部品も、125ccクラスのバイクは車体が小さいため安く抑えることができます。

通勤に便利
125ccクラスのバイクが注目されている理由のひとつに、通勤の便利さも挙げられます。

新型コロナウイルスの感染拡大により、人が密になる満員電車を避けている人は少なくないでしょう。

そのような時に電車とは違う通勤手段として注目されているのが、125ccクラスのバイクです。

前述したように125ccクラスのバイクの法定最高速度は60キロです。

原付一種は30キロが限界なので車の流れには乗れませんが、125ccクラスのバイクならば車の流れに乗りながら走れるため快適に運転することができます。

また、馬力は普通二輪車に劣るものの車体が軽いため、0キロから40キロまでの加速であれば車にも負けないスピード感があるのも魅力的。

なにかと忙しくバタバタする朝の通勤時間帯でも、125ccクラスのバイクであればスムーズかつ快適に運転することができるでしょう。

駐車スペースを確保しやすい
125ccクラスのバイクは出先で駐車スペースを見つけやすい。

原付二種の中には、原付一種とほとんど変わらないサイズの車種も存在します。

商業施設の中にはバイク用の駐車場が併設されているのが一般的ですが、原付は置けるが大型バイクの駐車スペースがないところも少なくないのです。

原付サイズであれば自転車が停められるスペースに駐車できるため、すぐに停められるというのは大きな魅力です。

駐車スペースを確保しやすいという利点は、通勤に便利というメリットにも繋がります。

停める場所を確保しやすいサイズ感なので、仕事場でもすぐに停車スペースを見つけることができるでしょう。

燃費がいい
125ccクラスのバイクはとにかく燃費がいい。

もちろん50cc以下の原付一種に比べれば劣るが、スピード感と快適性を考えれば燃費のよさは大きな魅力といえます。

燃費がいいということは消耗品であるガソリン代金の節約にも直結するため、通勤で利用したいと考えている人にも大きな強みになるのです。

燃費の良さに関して例を出して説明すると、「2022年式ホンダリード125」はリッター52キロ、「スズキのアドレス125」はリッター52キロ、「ホンダのPCX125」はリッター47キロとなっています。

自動二輪車の場合はどれだけ燃費がいい車体でも、リッター37キロから40キロが相場です。

そう考えると、125ccクラスのバイクであれば10キロ以上も長く走れる計算になります。

二人乗りができる
二人乗りができる点も125ccクラスの大きな魅力。

原付一種は二人乗りが禁止されているが、原付二種の多くは二人乗り用の装備が搭載されているため、後ろに人を乗せて走ることができます。

もちろん大人ではなく子どもを乗せることもできるため、たまの休みに125ccクラスに子どもを乗せて遠出をすることも可能です。

しかし、後部座席に子どもを乗せる場合は、大人とは違い落下に注意しなければいけません。

また、免許取得後すぐに二人乗りができるわけではなく、一年以上経過している必要がある点も注意が必要です。

125ccクラスのバイクに乗る時の注意点

最後に、125ccクラスのバイクに乗る際の注意点を紹介していきます。

普通自動車免許だけでは乗れない
125ccクラスのバイクに乗る際に多くの方が勘違いしているのが、普通自動車免許だけあれば運転できると思っていること。

前述したように、125ccクラスのバイクを運転するためには「小型限定普通二輪免許」が不可欠となる。

普通自動車だけで運転できるのは原付一種のみ。

125ccクラスのバイクは原付二種に該当するため、くれぐれも免許を取得したうえで乗らなければいけません。

また、教習所の中にはバイクの免許取得に対応していない場合があるため、インターネットで事前に免許が取得できる場所を探しておいた方が安心です。

車体が軽いため運転に注意
パワフルに駆動する125ccクラスのバイクは意外にも車体が軽い。

そのため、運転時には原付一種と同様に大きな車からの通り風に注意しなければいけません。

車体が軽いという特徴はメリットにもなるのですが、運転中は気を付けなければいけないデメリットにもなり得るのです。

車体の軽さにより軽快に走れるが、スピードの出し過ぎには注意が必要です。

高速道路と自動車専用道路を走れない
車で遠くの場所へ行くためには高速道路や自動車専用道路を利用すると思いますが、125ccクラスのバイクではそのどちらも走ることができません。

他にも、125ccクラスのバイクは横浜ベイブリッジを通行できません。

東京都のレインボーブリッジは通行できるため、この辺りの走れる道と走れない道がある点も注意しなければいけないのです。

交通量や勾配、騒音などの理由により、普通の道路でも125ccクラスのバイクが走れない道は見受けられます。

普段は走らない道を走行する際は、標識を逐一確認するようにしましょう。

通勤手段として

維持費と燃費が安いにも関わらずパワフルに走れる125ccクラスは、原付一種と普通二輪車の中間に位置している使い勝手がいいバイクです。

高速道路が使えないため県境を跨ぐような長距離移動には不向きですが、日々の通勤のような短距離であれば非常に重宝できるため、新しい通勤手段として利用している人も少なくないのです。

最近は各種メーカーも多くの125ccクラスのバイクを発売しているため、一昔前に比べればバリエーションも豊富でさまざまな種類の中からお気に入りのバイクを比較検討できます。

ちょっとしたお出かけや通勤に便利な125ccクラスのバイクは、今後さらに需要を拡大していくことが予想されています。

ネットの声

「SYMの125㏄を所有しています。
日常生活使用では記載されている様に原付一種よりも乗り易く、不便だと思うことも無いです。

記載されていなかった事項で、メリットとして『維持費が安い』部類だと思いますが、ファミリーバイク特約で保険が安くなる事。しかし、自動車任意保険に加入している事・補償内容の制限・ロードサービスが付帯しない等が別問題となりますが。
デメリットは『高速道路と自動車専用道路を走れない』部類で、居住地域性があると思います。例えば、四国在住の人が中国地方に行きたい時には、高松市・松山市付近からしか直行フェリーが無いですし(新居浜もあるかも)、陸地だと今治付近からのしまなみ海道の自転車道になります。それぞれ近隣住人であればいいですけど、遠いと高速道路が使えないので不便かと。

乗る人それぞれが利点・注意点を考慮してファースト・セカンド車を選択していると思います。」

「道路交通法で原付は50ccまでとなっているので、125ccクラスのバイクを駅周辺の原付用の駐輪場に駐輪すると駐車違反になります。
道路運送車両法では原付は125ccまでで、しかも車体の寸法に関しては全く同サイズで定義されています。
駅周辺の原付可能の駐輪場で原付一種と二種を分けるのは交通取り締まりは道路交通法によるからという全く合理性のない下らない理由からです。
ただでさえ、二輪の駐輪場は有料も含めて僅かしかありません。
不条理を感じている二輪乗りの皆様は、ぜひ声を上げて頂き、オートバイ議員連盟などへの問い合わせや応援などお願いしたいと思います。」

「アクシスを保有しています。燃費は40km/Lは余裕で超えますし、収納も多いので独身や夫婦二人程度の世帯なら通常の買い物等も十分賄えます。ガソリン高騰が騒がれていますが、下手なHV車よりも燃費はいいし、コスパは最高です。車を保有され、単車も保有したいという方にはお勧めです。私は片道100キロ程度までは単車、それ以上の距離の移動や複数人、雨天時、夜間は車と使い分けています。」

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