バブル時代のオジサンセダン決定版!
三菱「ディアマンテ」はお値打ちV6搭載車としてブームに。
目次
三菱の最上級車種だったディアマンテ
スペイン語でダイヤモンドを意味する誉れ高い車名を与えられたのが、1990年に誕生した三菱ディアマンテです。
三菱グループの社章であるスリーダイヤを即座に思い浮かべさせる上級車です。
1年前の1989年に、日産スカイラインGT-Rが復活し、トヨタ・セルシオや日産インフィニティQ45といった高級車も登場したため、ディアマンテはあまり記憶に残りにくかったかもしれません。
それまで三菱自の最上級車種であったデボネアは、5ナンバーを基本とした上級車種です。
一方のディアマンテは当初から3ナンバー車として誕生し、実質的に三菱の最上級車種になりました。
1989年4月から自動車税制が変更になり、3ナンバー車の税額が安くなったことを受け、3ナンバー車のみでのディアマンテの販売に勢いがつきました。
#三菱 #ディアマンテ
今日このタイプのディアマンテ見た。かなり珍しい。GTOはこの車をベースに作られてると思うと不思議だなぁ。形状全然違うのに何故できるのか(笑)まあ、D:5とエボX、RVRがみんな初代アウトランダーとプラットフォームが同じという事を考えればセダンとスポーツ系もできるだろう pic.twitter.com/iagZWbOjIy— ダイヤ@AVアンプで音楽再生を極めたい (@DIATONEDS20000B) October 26, 2022
三菱車らしい重厚な作りだった
デボネアは、好きな人にとっては他にない持ち味がありましたが、限定的な販売にならざるをえませんでした。
それに対し、ディアマンテはBMWのようなボンネットフードを長く見せる造形によって精悍な外観で、バブル経済の追い風もあり、瞬く間に街にあふれた印象があります。
比較的手ごろな価格でV型6気筒エンジン車を買えたという背景もあったかもしれません。
三菱車らしく重厚なつくりによって、上級4ドアセダンとしての落ち着きある乗り心地が特徴的でした。
ガソリン直噴エンジンは、メルセデス・ベンツが1950年代にSLというスポーツカーで採用したことがあったのですが、量産の乗用車で広く採用したのは1996年の三菱ギャランとレグナムが最初であり、ディアマンテにも採用されました。
今日では、ガソリン直噴エンジンが世界的に基本となるまでに育ったのです。
#愛車のボディーカラー名を教えて
ウォームシルバーメタリック pic.twitter.com/ZpDmRsqWpV— ディア@ななみん(GF3111)?? (@Diamante_8888) October 28, 2022
リコール隠しで三菱の失墜
一方、2000年にリコール隠しといわれ、重要不具合情報が運輸省(現・国土交通省)へ報告されていなかったことが判明。
三菱自への信頼が急落することになりました。
企業の信頼に傷がつくことにより、上級4ドアセダンとしての価値も低下せざるを得ず、2005年に生産が終了となり、3代目への継承はなく、ディアマンテの歴史に終止符が打たれたのです。
それでも、ディアマンテの思い出として、直列4気筒エンジンもあったが、V6エンジンの高出力を前輪駆動で走らせる豪快な運転感覚は記憶に残る。また、上級4ドアセダンで4輪駆動を選択できたことも、ディアマンテの特色のひとつであったといえるだろう。
ネットの声
「ディアマンテ…懐かしい車です。外装の洒落たデザイン、逆スラントノーズ…テールランプ周りの雰囲気も素敵な造形美。あの時代元気溢れる三菱自動車の真面目な、真面目な車…。内装も手抜かりなく落ち着いた室内空間所有することは無かったですがお客さんの車を見て、動かして好印象の車でした。次の二代目は残念な感じでしたが深緑色のディアマンテは今観ても素敵だと思います。頑張れ~!三菱自動車。」
「特に初代は内外装とも凝っていて高級感がありましたね。たしかアナログ時計が標準装備じゃなかったかな。三菱自体元気があった時代だし、税制改正を好機と捉えて3ナンバー車の価値観を大きく変える提案をしてきた一台だったと思います。」
「静粛性 乗り心地 加速のダイレクト感。これらは当時のクラウンを軽く上回りしかも価格が安いもんだから税制改正のタイミングもあり飛ぶように売れて次期型が初代のウィークポイントだったデザインを重厚かつスタイリッシュにしたもんだからまた売れた。リコール問題とGDIのトラブルが無かったらミドルクラスFFの覇権を掴んだろうに。」