宇宙空間で宇宙服を着ないと人間はどうなってしまう??

宇宙で「宇宙服」を着ないと人はどうなる? 誰かに話したくなる地球の雑学

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きっと誰かに話したくなる理系のウンチクを、『人類なら知っておきたい 地球の雑学』からお届けします

宇宙服は超高級品

人が宇宙空間で活動するときに着る宇宙服。

小さな「宇宙船」ともいうべきその服の構造は非常に複雑で、断熱材やゴアテックス、ケプラーなどの化学素材でつくられた14層構造からなります。

重量は、ランドセルのように背中につけられた生命維持装置を合わせると約120キログラム。

米社製のもので1着約1000万ドル(約11億円)という超高級品なのです。

では、人が宇宙服を着ることなく宇宙空間へ飛び出したらどうなるのでしょうか。

当然、死んでしまうことになるのですが、その死因については「体が破裂する」「凍死する」「窒息する」といった説が知られています。

なかでももっとも有力なのは「窒息」です。

様々な悪条件の中で一番の死因は窒息

地上にいるとき、人体は常に1気圧の圧力を受けているのに対し、真空状態の宇宙空間に気圧はありません。

そのため、生身の状態では、体内にある空気は膨張してしまうのですが、皮膚が持ちこたえるのですぐには破裂しないそうです。

また、宇宙空間はマイナス270℃という極寒の世界ですが、熱を伝えるために欠かせない空気がないことから、体から熱が奪われて凍死に至るまでにはかなりの時間を要するのです。

このほかにも、血液中に気泡ができて沸騰するという説もあるのですが、こちらも短時間では沸騰しません。

つまりこれらの結果から、宇宙空間では呼吸ができず「窒息」するのが、いちばんの死因になるというわけです。

宇宙線がもっとも危険

ただし、宇宙空間でもっとも恐ろしいのは、太陽から飛んでくる大量の宇宙線です。

宇宙線とは、ガンマ線などを含む強い放射線のことで、これを生身の状態で浴びた場合、人体に深刻なダメージをもたらすのです。

加えて宇宙空間には、宇宙ゴミ(スペースデブリ)が高速で飛び交っています。

これらの危険から身を守るためにも、宇宙服は欠かすことができないアイテムになるのです。

ネットの声

「全身の水分が一瞬で蒸発して即ミイラに成ると思っていた。学校の先生にもそう教わったし。だから『逆襲のシャア』の宇宙でコクピット間を生身で移動する場面がどうにも納得が行かなかったのだが、間違っていたのは自分の方なのかも知れない。」

「真空近い状態に人間が晒されてしまった事故が今まで2件ほどあります。その結果からみると、生存できる時間は1分以内ということが分かります。たとえ、長時間息を止めることができたとしても、血管内に空気の泡が入って脳卒中を引き起こすか、圧力変化によって肺が破裂してしまいます。」

「>宇宙ゴミ(スペースデブリ)が高速で飛び交っている。これらの危険から身を守るためにも
衝突すれば人工衛星を損傷させてしまうほどの破壊力を持つスペースデブリから身を守れるほどの強度は宇宙服にはないと思う。」

 

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