ホンダの憂鬱…N-BOXばかりが売れて…

N-BOXばかりがナゼ売れる?ホンダのやる気はどこにあるのか

日本では新車販売の約4割近くを占める軽自動車ですが、その中でもダントツに人気なのがホンダの「N-BOX」。

もちろんライバルも、あの手この手でN-BOXに追いつき追い越そうと改良していくわけですが、それでもN-BOXは7年連続で販売台数1位を獲得しており、まさに不動の人気を獲得しています。

軽スーパーハイトワゴンと呼ばれる市場の中で、なぜN-BOXだけが独り勝ちしているのか、その魅力を深堀してみました。

後発だったN-BOXだがホンダは自信があった!?

N-BOXを筆頭に、いまや大人気ジャンルである軽スーパーハイトワゴンですが、このジャンルの地位を確立したのは、2003年登場のダイハツの「初代タント」です。N-BOXの初代モデルは、2011年登場と、すでにタントは2代目に突入している時期であり、軽スーパーハイトワゴンとしては、N-BOXは随分と後発でした。

タントの登場までは、背の高いワゴンと言えば軽貨物を輸送するような商用車というイメージが強かったため、そのイメージを拭い去った、タントのモダンなデザインは画期的でしたが、そのタントに、N-BOXは真っ向から勝負を挑んだ、というわけです。

ホンダはそれだけ自信があったのでしょう。

ホンダの「得意」を織り込んだ、初代N-BOX

初代N-BOXの魅力はなんといっても、フィットでも好評の「センタータンクレイアウト」を軽自動車として初めて採用したことで可能にした、軽スーパーハイトワゴンで最も低いフロア。

これによって、広大な室内空間と多彩なシートアレンジを実現。

スーパーハイトワゴンで最も重要視される室内空間ですが、室内長は当時最大級の218cmを確保していました。

後席には大柄な男性が足を組んでゆったりくつろげるミニバン並のシート間隔を実現。

子供が立ったまま着替えられるように室内高は140cmを確保し、リアシートを跳ね上げ式にすることで、A型ベビーカーもたたまずに積むことが可能となっていました。

エンジンも新開発のS07A型を搭載。エンジンルームを小さくするための工夫と低燃費、高出力、街乗りでの扱いやすさが追及されており、日常使うシーンでの爽快さと高いレベルの走りからは、「ホンダらしさ」を味わうことができました。

デザインも「広そうなワゴンだな」という印象を与えつつも、親しみやすさと安定感を表現したバランスのいい仕上がり。全体的にプレーンで飽きがきませんし、男女問わずどの世代が乗っても違和感なく馴染みます。

それでいて「いい買い物をしたなぁ」と思わせる質感も絶妙。

似たようなスタイリングのライバル車よりも、N-BOXは質感や使い勝手が上回っていること、軽を超えてコンパクトカー水準の技術が投入されていること、そしてなにより、「ホンダ」という強いブランドであること、こうした理由が織り交ざって、初代N-BOXはヒットしたと考えられます。

初代の魅力をさらに昇華させた、現行2代目N-BOX

2代目N-BOXは2017年に誕生。モダンなデザインやゆとりの広さなど、初代N-BOXの魅力を継承しつつ、全車LEDヘッドランプを採用、約80kgの大幅な軽量化、さらに拡大した室内空間、助手席スーパースライドシートの採用、高い静粛性、先進安全運転支援システムの搭載などで全方位にわたって商品力をさらに高め、魅力を倍増させました。

N-BOXが支持されるポイントを抑えつつ魅力を高めたクルマづくりは成功し、初代からの乗り換えのほか、他の軽自動車からの乗り換え、さらには普通車からN-BOXに乗り換える人も多いようで、これはN-BOXが普通車から乗り換えても満足できるクルマだ、ということ。

もはや軽自動車という枠にとどまらない、商品力の高いクルマに仕上がっているといえるでしょう。

次期モデルにも期待!!

日本の狭い道路や駐車場という環境の中で「欲しい」と思わせる要素が満載されている、N-BOX。ここまで売れてしまうと次のモデルのハードルがものすごく高くなってしまいますが、現行型も5年選手でそろそろ次期型の噂が出てくるころ。

次世代の「絶対王者」がどんなモデルとなって登場するのか、大いに期待は高まります。

ネットの声

「コンパクト、積載多い、維持費安い、様々なオプションをつけても200万円程となると売れますよね。
やる気云々タイトルにありますが終売となるオデッセイを去年見に行きましたが、良い作りでしたよ。オプションを足していくとかなり高額になってしまうのは残念でしたが。」

「バイクから始まり、車、飛行機、発電機諸々、EVに舵をきった、異業種との提携が車の意味や形を変えるんだろうな。
ホンダから小さいEVがいつ出るんだろう?今は高価にしか発売できないだろうから安くできる目処がついてから発売してほしいバッテリー次第かな。車は地方では生活の大事な道具である。」

「何故売れるって、見かけがかっこいいし軽のなかで一番車体が大きくみえるし白ナンバーが似合うし一番違和感がない。エンジンとか装備は二の次だと思います。」

「2021年度累計(2021/4-2022/3)販売トップ10の内訳

<登録車>
トヨタ  7車種
ホンダ  2車種
日産   1車種
<軽乗用車>
ダイハツ 4車種
スズキ  4車種
ホンダ  1車種(N-BOX:1位)
日産   1車種

同期間のN-BOX販売割合はホンダ車全体の3分の1にも上り、ホンダ軽販売の内、3分の2近くをN-BOXが占めてます。そしてホンダ国内事業は、二輪を含めても大赤字という有様。商品性や人気で販売を伸ばしていると考えるのは、おめでた過ぎですね。」



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