蜘蛛は益虫だから駆除するべきじゃないけど…

女郎蜘蛛は駆除するべき?特徴・毒の有無や遭遇時の対処法!

家の玄関先や部屋の中で女郎蜘蛛を見つけてしまったら、虫が苦手な方にとっては大問題ですよね。

今すぐ追い払いたい、でも触れない、そもそも蜘蛛って駆除しちゃってもいいの?と、不安が絶えません。

そんな人に向けて、女郎蜘蛛に毒はあるのか、駆除はすべきなのかを中心にご紹介します。

女郎蜘蛛の特徴・生態

まずは女郎蜘蛛の特徴・生態について軽く解説していきます。

女郎蜘蛛の特徴

女郎蜘蛛は日本の人家周辺でよく見られる蜘蛛の一種です。家の軒先や庭に貼られている蜘蛛の巣の主は、この女郎蜘蛛であることが多いです。

脚が長く、黒と黄色のラインがかった体色が特徴的です。

実はオスとメスで体の大きさがかなり異なり、メスの体長が2~3cmほどでオスよりも倍以上大きいのです。

家の中や玄関先で見かけると怖い思いをする、「結構大きい」女郎蜘蛛のイメージにあたるのはメスの方なんですね。

女郎蜘蛛の生態

女郎蜘蛛は日本では北海道以外のほとんどの地域に生息しており、人里離れた山間部から民家の中まで幅広く巣を張って生活しています。

主な活動時期は秋ごろで、寒さが厳しくなってくる冬場には産卵を終えた親グモは死んでしまいます。

女郎蜘蛛は肉食で、主食は自身の巣に引っかかったハエや蚊、蛾などの虫です。

また、メスがオスを食べてしまうこともあるのです。

前述のようにメスの方が体が大きいので、オスは捕食の対象になってしまうんですね。

微弱な毒を持っているが危険はない

女郎蜘蛛が目の前に現れた時、真っ先に気になる毒の有無についてです。

結論から言えば、女郎蜘蛛は毒を持っています。

しかし、彼らの毒はあくまで餌となる小さな昆虫の動きを止めるための微弱なものであり、私たち人間にとって危険には及びません。

それでも体の大きなメスは餌も大きいでしょうし、毒も強力なのでは?と思うかもしれませんが、オスとメスの間に毒の強さの違いはなく、大きめのメスの個体でも毒は変わらず人間にとってはほぼ無害です。

無理に駆除しなくてもいい理由

毒が非常に弱いことからわかるように、女郎蜘蛛は率先して駆除する必要はありません。

嫌な場所に巣を張られていたら、その巣を取っ払ってあげる程度にしておくのがいいでしょう。

ここからは、女郎蜘蛛を無理に駆除しなくてもいい理由を解説していきます。

「朝の蜘蛛は退治するな」という言い伝えも

みなさんも小さい頃、「家で出た朝の蜘蛛は退治するな」と教えられた記憶があるのではないでしょうか。

蜘蛛は「お釈迦様の使い」とも呼ばれており、福を呼んでくれる縁起のいい存在と認識されていたのです。

そう聞くと、なんだか退治するのがはばかられますよね。

昔の人がこのように考えたのはさまざまな背景があるようですが、蜘蛛が晴れの日に巣を作ることから転じて「ハレの日」の象徴となったという説があります。(※蜘蛛の伝承は地域によって異なります)

女郎蜘蛛は「益虫」

蜘蛛が害虫を捕って食べてくれるという話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

ゴキブリを食べてくれると言われるアシダカグモなんかは有名ですよね。

また、ハエトリグモもその名の通りコバエを捕食してくれる益虫です。

女郎蜘蛛も例に漏れず、ハエや、蛾、蜂などを捕食してくれます。

確かに女郎蜘蛛が巣を張るようなところは、蛾や蜂が出てもおかしくなさそうなところだと思いませんか?

無闇に女郎蜘蛛を駆除してしまうことで、これらの害虫を野放しにすることにも繋がります。

それでも追い払いたい場合はプロにおまかせ!

いくら女郎蜘蛛が益虫とは言え、見た目のグロテスクさが苦手なので追い払いたい、大量に発生したから追い払いたいという場合もあるでしょう。

そのような時は害虫駆除のプロに作業を依頼するのがおすすめです。

女郎蜘蛛が出るということは、彼らが主食としている他の小型昆虫・害虫も住み着いている、または住み着きやすい環境なのかも知れません。

それらの害虫被害をまとめて解消・予防するためにも、一度プロに相談してみてもいいでしょう。

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