クルマの装備の自動化はありがた迷惑な場合も…

「なんでも自動化すりゃいいってもんじゃないね」って言いたくなる便利さが感じられないクルマの最新装備5選

意外にも多くあった自動化が仇となっている装備たち

ひと昔前のクルマと比べると、圧倒的に自動化された機能が多いのが最新のクルマです。

スマートフォンを指先でくるくるなぞるだけで、車外からクルマを動かすことができる機能まで登場し、一気にドラえもんの世界に近づいた気がします。

ただ、自動化されたさまざまな機能のなかには、時と場合によっては不便に感じたり、ありがた迷惑なこともあるんです。

今回はそんな、便利なはずの自動化機能が不便に感じてしまうシーンをご紹介したいと思います。

やっぱりオートライトは外せない

まずは2020年4月以降に発売される新型車から搭載義務化されている、オートライトシステム。

クルマが周囲の暗さを感知して、自動的にヘッドライトを点灯したり消したりしてくれる自動化機能です。

昼間にトンネルが連続するような道や、地下駐車場に入った時など、わざわざスイッチを操作してヘッドライトを点灯する手間がないことや、エンジンを停止すれば自動的に消えるため、消し忘れがなくなるのもメリット。

ただ、困るのが曇天で暗い日や雨の日。ドライバーの目では「ちょっと暗いな」と感じるのですが、まだその程度で点灯してくれるオートライトはほとんどないということです。

そこで、仕方がないので手動で強制的にスイッチをライトオンにして走ると、停車した時にすっかりそのことを忘れ、自動で消灯すると思い込んでクルマを離れてしまって消し忘れになってしまうことも。

また、これはオートライトの性能差によるもので、暗さを感知してから点灯するまでの時間がちょっと遅いクルマもあります。

トンネルに入って3秒くらいしてから点灯するものもあって、ドライバーの感覚からすると「まだつかない」とイラっとすることもあるのです。

最近は、交通事故防止のためには早めのライトオンが有効ということが浸透しており、夕暮れ時はとくになるべく早めに点灯したいもの。

これからもっと、そうした機能の進化を期待したいところです。

サイドミラーも

ふたつ目は、ずいぶん前から自動化された機能として、サイドミラーの開閉機能があります。

設定によって、ロックを解除・施錠したタイミングで開閉するものや、エンジン始動・停止と連動して開閉するものなど、クルマごとにさまざまあるのですが、これがたまに悲劇を引き起こすこともあります。

というのは、ブロック塀ギリギリに寄せて駐車する場合などは、あらかじめサイドミラーを閉じてから寄せることが多いものですが、翌日、すっかり忘れてエンジンを始動したらサイドミラーが自動で開いて、ブロック塀にガリガリ!

傷がついてしまうなんてことになってしまいます。

いつもそのクルマを運転していない、設定を知らないドライバーが動かそうとして、ぶつけてしまったという話も。

また、立体駐車場などでミラーを閉じて入庫しなければならない際に、ロックすれば閉じるはずと思い込んでいたら、誰かに設定を変えられていて閉じなかった、なんてこともあって、かえってやり直す手間がかかってしまうこともありますね。

やりたいことはわかるが、あまり便利には感じられない

3つ目は、こちらもサイドミラーの機能ですが、車庫入れなどの際に地面の白線が見やすいように、シフトレバーを「R」ギヤに入れると連動して左側のサイドミラーの角度が自動で下を向き、地面を映すようになる機能があります。

これも、白線ではないガードレールや壁、ポールといった高めの位置にあるものを目印に車庫入れする時には、まったくのありがた迷惑。

単純に、道路をバックしたいだけの時にも、地面を映されてしまうと道幅や道路形状が把握しにくいので、とても不便なんですよね。

これもほとんどのクルマで好みの設定に変えられるようになっていますが、他人のクルマを運転した時などに、設定を変えるのも申し訳ないし、やり方もよくわからないし、ということで困ってしまう機能です。

4つ目は、あると便利だと支持する派と、まったく使わない派で二分しているオートブレーキホールドという自動化機能。

最近では軽自動車にも設定されるようになってきましたが、この機能をオンにしておけば、信号待ちなどでブレーキペダルを踏み続けていなくても、自動的に次の発進時まで停止を保持してくれるという機能です。

アクセルペダルを踏むことで停止保持が解除され、再発進できるようになっています。

この機能が登場するまでは、赤信号で停止するたびにシフトレバーを「P」に入れてブレーキペダルから足を離して休んでいた、という人にはその手間がなくなり、便利でありがたい自動化機能。

ですが、信号待ちの間も普通にブレーキペダルを踏み続けることが習慣化されており、別にそれが大変ともイヤだとも思わない、という人にとっては「大きなお世話」な機能と感じることも多いようです。

アイドリングストップと違って、この機能によってエンジンが停止する訳ではないですが、クルマによっては再発進のためにアクセルペダルを踏んでから、反応があって加速しはじめるまでに一瞬の遅れがあったりするので、敏感な人は煩わしさを感じるかもしれません。

ただ、便利なシーンとしては、駐車場の入り口で駐車券を取る際に、近くに寄せられずブレーキペダルを踏んだままだと手が届かない、なんて時に足を離しても停止保持してくれるため、遠くまで手が伸ばせるということがあります。

多くのクルマは、シフトレバーの周辺などにオートブレーキホールドのスイッチがあり、簡単にオンオフが変えられるので、好みに合わせて使うといいですね。

5つ目は、多くのクルマに採用されるようになってきたものの、まだ今ひとつ完璧なものが少ない印象のオートワイパー。

名前のとおり、雨を感知するとその量に応じて自動的にワイパーが作動して、クリアな視界を保ってくれるという自動化機能で、雨滴感知・雨量感知式などと言われ、速度と連動しているものもあります。

でもこれまで多くのオートワイパー付き車両に乗って試しましたが、あまりドライバーの感覚に合うような拭き上げをこなしてくれる理想的なオートワイパーには出会えていません。

皆さんも感じたことがあると思いますが、雨というのはじつにさまざまな降り方をするもので、同じ小雨くらいの量でもあまりフロントガラスが濡れないときや、すぐにしっとりと濡れてくる時など、状況はさまざま。あまり濡れない小雨の時に、ワイパーが張り切ってガシガシと動いてしまうと、ドライバーとしてはなんだか気になって、集中力を削がれたり、だんだんイライラしてきたりするものです。

信号待ちで停止すると、連動してワイパーも休止するものもあるのですが、雨で前が見えなくなっても作動しないときにはしびれを切らして自分で操作してしまったり。

ワイパーには雨の状態に合わせて、「今でしょ」という時にしっかり拭き上げて欲しいですよね。

これは、雨滴感知をどこでしているかというセンサーの問題だったり、速度や風向きなどさまざまな問題がからみあってくるため、ドライバーの意志にピタリと合うオートワイパーはなかなか難しいようです。

ただ、車庫入れした際に自動でワイパーも停止してくれる機能は、フロントガラスの真ん中にワイパーがきたまま止まってしまうようなミスがなくなるので、ついているとありがたいですね。

ということで、どんどん自動化されているクルマの機能。

ありがた迷惑なこともあるとは思いつつ、次はどんなものが出てくるのか楽しみでもあります。

うまく使いこなして、少しでも運転中のストレスをなくしましょう。

ネットの声

「オートライトは逆に迷惑な時があります。
コンビニに車がエンジンを切らずに駐車した場合に、ライトが点きっぱなし。運転手は直ぐにスマホの操作に夢中になるのでコンビニにから出てきた客などは眩しそうに手をかざして出てきます。
アイドリングストップもダメですが、ライトの点きっぱなしもやめてほしいです。
また、ハイビーム機能も自動だと、自転車や歩行者では感知しません。なんでもかんでも自動にすると!ドライバーは何も考えずに行動するようになるので、ほどほどにして欲しいと思います。。
それよりも!アクセルとブレーキの踏み間違えの機能を早急にすべきかと。
国はオートブレーキよりもこちらの方を指示して欲しいです。」

「便利なシーンとしては、駐車場の入り口で駐車券を取る際に、近くに寄せられずブレーキペダルを踏んだままだと手が届かない、なんて時に足を離しても停止保持してくれるため、遠くまで手が伸ばせるということがあります。

機械は完全ではありませんし、エンジンも掛かったまま(通常はDレンジに入ったまま)という状況だと思いますので、非常に危険です。
駐車券を取る際に近くに寄せられない様な人間は運転をして欲しくないです。

面倒ではありますが、運転免許の更新時に簡単なもので良いので、実技、学科の試験をしてもらいたいものです。」

「オートワイパーが思いどうりにならないのは納得するけど、他の機能は便利に使っている。オートブレーキホールドは、ある程度のスピードになれば自動でスイッチが入るようになる装置を追加した。ハイビームも周りの状況で照らす範囲を変えてくれるのは夜道には助かる。
この様な機能が便利かどうかは本人の決める事なので、書いた方が便利では無いと言うのは仕方ない事。ただ自分は便利と思う。」



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