HONDA CBF250徹底解説!空冷単気筒の傑作ネイキッドが持つ魅力と実力

ホンダが2004年に世界戦略車として市場に投入したCBF250は、質実剛健を絵に描いたような一台です。

ブラジルホンダ(Moto Honda da Amazônia)を生産拠点とし、南米では「CBX 250 Twister」、欧州では「CBF250」の名称で親しまれました。

日本国内では正規販売こそされませんでしたが、その信頼性の高さから逆輸入車として多くのファンに愛されています。

発売当初からその高い実用性が評価され、欧州市場では2008年頃まで継続的にラインナップされていました。

2026年現在では、シンプルで壊れにくい構造から「長く付き合える名車」として中古市場でも根強い人気を誇ります。

当時の250ccネイキッド市場は水冷多気筒エンジンが主流になりつつありましたが、ホンダはあえて「空冷DOHC」という贅沢な選択をしました。

これは、新興国の過酷な使用環境での耐久性と、先進国の日常的な利便性を高度に融合させるための戦略的な判断でした。

さらに、16リットルの燃料タンクは250ccクラスでは異例のサイズであり、一度の給油で500km近く走ることも珍しくありません。

シンプルでありながら高機能であること、それがCBF250に与えられた最大のミッションだったと言えます。

本記事では、この隠れた名車の技術的深層を、圧倒的な情報量とともに紐解いていきます。

最新のバイクにはない、機械としての純粋な手応えを感じさせるCBF250の世界をじっくりとお楽しみください。

ホンダが目指した「バイクのスタンダード」の答えが、この一台に凝縮されていると言っても過言ではないでしょう。

HONDA CBF250 アイキャッチ画像

どんなバイク?

CBF250は、日常の移動から週末のツーリングまで、あらゆるシーンを一台でこなす「スタンダード」の極みです。

最大の特徴は、249ccの空冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒エンジンを搭載している点にあります。

空冷でありながらDOHCヘッドを採用することで、単気筒らしい鼓動感と、高回転域まで淀みなく回る爽快感を両立させています。

このエンジンは、高精度なバランサーを内蔵しており、単気筒特有の不快な振動を徹底的に排除しているのも大きなポイントです。

車体構成は非常にオーソドックスで、高張力鋼管を使用したセミダブルクレードルフレームを採用しています。

これにより、138.5kg(乾燥重量)という驚異的な軽さを実現し、初心者や女性ライダーでも扱いやすいフレンドリーさを備えています。

フロントには37mm径の正立フォーク、リアにはモノショックサスペンションを備え、しなやかな乗り心地を提供します。

燃料タンクは16リットルと大容量で、燃費性能の良さと相まって驚異的な航続距離を誇るのも大きな魅力です。

デザイン面では、当時のCBシリーズの流れを汲む端正なネイキッドスタイルで、時代に左右されない普遍的な美しさがあります。

大型のマルチリフレクターヘッドライトや、視認性に優れた二眼アナログメーターなど、細部の造り込みにも妥協がありません。

アルミ製の頑丈なグラブバーは、タンデムライダーの安心感を高めるだけでなく、荷物の積載時にも非常に重宝します。

「バイクに乗る楽しさ」の原点に立ち返らせてくれるような、飾らない実力を持ったマシンと言えるでしょう。

海外では警察車両や教習車としても採用されるほど、その信頼性と耐久性は世界的に折り紙付きです。

余計な電子制御がないからこそ、ライダーの意志がダイレクトに反映される、操る喜びが詰まったバイクです。

HONDA CBF250のインプレッション

実際に跨ってみると、まず感じるのはその「コンパクトさと安心感」です。

シート高は780mmと低く設定されており、両足がしっかりと地面に着くため、信号待ちやUターンでの不安がありません。

走り出すと、単気筒エンジン特有のトコトコとした小気味よいサウンドが耳に心地よく響きます。

低速トルクが非常に豊かなため、クラッチを繋ぐだけでスルスルと車体が前へ出る感覚は、非常に扱いやすいものです。

市街地での加速は俊敏で、軽量な車体のおかげでひらひらと車体を倒し込み、意のままにコーナーを駆け抜けることができます。

特筆すべきは、高回転域でのスムーズな回転上昇で、DOHCエンジンの恩恵を強く感じることができます。

6,000回転を超えたあたりからの伸びは、空冷単気筒とは思えないほど軽快で、スポーツ走行も十分にこなせます。

振動についても、一次バランサーが効果的に機能しているため、長時間の巡航でも手が痺れるようなことはありません。

高速道路での巡航においても、100km/h付近であればエンジンに余裕があり、追い越しもスムーズに行えます。

サスペンションの設定はややソフト寄りで、路面のギャップをしなやかに吸収してくれるため、長距離ツーリングでも疲れにくいのが特徴です。

ブレーキも握った分だけしっかりと効く素直なタッチで、ベテランからビギナーまで誰もが納得する操作感を提供してくれます。

風防がないネイキッドですが、シュラウドの形状がわずかに膝周りの風を逃がしてくれるような感覚もあり、設計の妙を感じます。

雨の日でも安定したグリップ感を見せるタイヤとの相性も良く、どんな天候でも頼れる相棒といった印象です。

総じて、自分のスキルが上がったような錯覚を覚えるほど、従順で扱いやすい特性に仕上がっています。

HONDA CBF250のスペック

項目 詳細データ
全長×全幅×全高 2,035mm × 745mm × 1,050mm
最大出力 15kW(20.4PS) / 8,000rpm
最大トルク 22Nm(2.2kgf・m) / 6,000rpm
ホイールベース 1,370mm
最低地上高 175mm
シート高 780mm
車両重量(乾燥) 138.5kg
燃料タンク容量 16リットル
エンジン型式 空冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒
総排気量 249.0cc
ボア×ストローク 73.0mm × 59.5mm
圧縮比 9.3:1
変速機形式 常時噛合式6段リターン
タイヤサイズ(前) 100/80-17 52S
タイヤサイズ(後) 130/70-17 62S
キャブレター型式 VE32
フロントブレーキ 油圧式シングルディスク(276mm)
リアブレーキ 機械式リーディングトレーリング(130mm)

みんなのインプレッション

『燃費がとにかく良くて、リッター30km以上は当たり前。16リットルのタンクのおかげで航続距離が長く、ツーリングでガソリンスタンドを探すストレスから解放されました。』

『空冷単気筒なのにDOHCのおかげか、意外なほど高回転までスムーズに回ります。軽い車体と相まって、峠道を走るのが本当に楽しいバイクです。』

『足つきが非常に良く、車体も軽いので、取り回しで苦労したことがありません。初心者だった私にバイクの楽しさを教えてくれた最高の一台です。』

『シンプルなデザインが飽きなくて良い。20年以上前の設計とは思えないほど、今の街並みにも自然に溶け込む端正なルックスがお気に入りです。』

『逆輸入車ということでパーツの心配をしていましたが、国内のXR250などのパーツが流用できるものも多く、意外と維持しやすいのが嬉しい誤算でした。』

『低速トルクが太いので、街中でのストップアンドゴーが全く苦になりません。通勤からツーリングまで、これ一台で全てをこなせる万能選手です。』

『派手さはありませんが、機械としての信頼性が抜群です。大きなトラブルもなく、オイル交換などの基本メンテナンスだけで元気に走り続けてくれています。』

『6速ミッションのおかげで、高速走行時もエンジン回転数を抑えられ、不快な振動が少ないのが素晴らしい。長距離移動もこなせる250cc単気筒は貴重です。』

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