安楽死を遂げた日本人 宮下洋一(著) 小学館 (2021/7/6)

NHKスペシャルで大反響

ある日、筆者に一通のメールが届いた。

〈寝たきりになる前に自分の人生を閉じることを願います〉

送り主は、神経難病を患う女性だった。

全身の自由を奪われ、寝たきりになる前にスイスの安楽死団体に入会し、死を遂げたいという。

実際に筆者が面会すると、彼女はこう語った。

「死にたくても死ねない私にとって、安楽死はお守りのようなものです。

安楽死は私に残された最後の希望の光です」

日本人が安楽死を実現するには、スイスに向かうしかない。

お金も時間もかかる。

ハードルはあまりに高かった。

だが、彼女の強い思いは海を越え、人々を動かしていく。

〈本作を読んだ多くの方が考えただろうことを、私も考えた。もし小島ミナと同じ境遇に置かれたら、はたしてどのような選択をするだろうか、と。
著者が作中で記しているように、現にそうした状況に直面したわけでもない者の考えなど、しょせんは切迫感に欠けた想像や推測の類にすぎない。ただ、それでも考えてしまう。彼女のように安楽死を望み、それを選択するだろうか、と〉
――解説:青木理

【編集担当からのおすすめ情報】
講談社ノンフィクション賞を受賞した『安楽死を遂げるまで』の続編です。
本作に登場する日本人女性は、NHKスペシャルでも特集され、大反響をよびました。


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