わが米本土爆撃 藤田信雄(著) 毎日ワンズ (2021/5/24)

世界で唯一、アメリカ本土を空襲した日本軍人の手記、初公開!

「藤田信雄元海軍中尉殿、貴殿の厚意と惜しみない友情にアメリカ国民を代表して感謝の意を捧げます。さらに私は貴殿の立派で勇敢な行為を讃え、ホワイトハウスに掲揚されていた合衆国国旗を贈ります」――第40代米国大統領ロナルド・レーガン

出版社からのコメント
第二次世界大戦中、アメリカで戦意高揚のため威勢のいい題の本が出た。『GOD IS MY CO-PILOT』、(神のみぞわが副操縦士)と訳しても異論はあるまい。著者は、むろんアメリカの戦闘機乗り。バリバリと敵を撃ち落としたとある。しかし自分は神様のおかげで、一度も撃墜されることはなかったと誇らしげに書いてあった。
このベストセラーを数年前読んだとき、心に浮かんだのが旧日本海軍の「下駄ばき」と呼ばれた水上機のことである。重いフロートをつけて、小さいエンジンで飛んだ。遅鈍きわまりない蚊トンボのような下駄ばきは、敵戦闘機パイロットにとっては、まさに空のsitting duck(動かぬアヒル=理想的な標的)のように見えたのではあるまいか。
反対に、この「アヒル」を操縦した水上機乗りのなかには、死神を自分の副操縦士と観念したご仁もおられたのではないかと、その本を読みながら同情もしたものであった。
むろん例外もいたに相違ない。その証拠が本書の著者、すなわち、わが畏友・藤田信雄氏の興味津々たる存在である。
水上機の操縦者として、この旦那はまさに天才ではあるまいかと思うことがある。終戦まで総計六千時間も飛行して、かすり傷一つも受けなかった。太平洋戦だけでも、北はアラスカから南は豪州のタスマニアまで、自分の下駄ばきで前後十回も敵地上空に遠慮なくおじゃました。
この旦那のロッグブック(飛行記録)で、最たるものが米大陸(ハワイではない)爆撃である。後にも先にも、藤田さんが米本土の空爆を敢行した唯一のパイロットである。
そのときの目標もでかい。オレゴン州の密林である。その作戦で、アメリカ国防当局の作った伝説、すなわち、米本土は外敵の直接攻撃には不可侵の聖域であるというあの神話、これを紙屑にした……米誌タイム記者エス・チャング氏(本書「解説」より)

著者について
1912年、大分県生まれ。元帝国海軍中尉。1942年、イ25潜水艦飛行長として史上唯一となるアメリカ本土爆撃を敢行。戦後その「功績」によりロナルド・レーガン大統領より星条旗を、空襲したブルッキングス市より名誉市民章を受く。

「届いたその日に一気読み(一機詠み?)してしまいました。
ここにも、本物のサムライがいたことを初めて知りました。今年映画が米国で上映されるそうですが、是非日本でも上映されることを関係者には強く希望します。DVDの発売も、必ずや。
読後の感想は、いろいろとあるのですが、「米国本土を爆撃した唯一無二の日本人が、米国から英雄として歓待を受けているのに、なぜ日本では誰からも見向きをされていないのか」という、本文中の言葉に当方の感情の全てが表現されています。
戦後、自分が起こした会社の倒産という憂目に合いながらも、70歳を過ぎて新しい職場を得て、周囲の人を巻き込んで社会や他人の為に尽くしてこられたことに、大変感銘を受けました。何故このような人の半生や偉業を、もっと世の中に広く知らしめることができないものでしょうか。
我々日本人は、もっと学ぶべき人がまだまだいる(いた)ことを、知らなければなりません。スマホでゲームやマンガに興じている場合ではないと思うのです。」

「アメリカ本土を爆撃した日本人がいたことを初めて知った。会社が倒産しても、アメリカから学生を招待するためにお金をため、それを実現させたことに感心させられた。」

「30数年前何かでこの事件を知り読みたいと思ってわすれていました。今回購入して拝読しましたが、当時の如く興奮しました。殺人の攻撃ではなく印の為の攻撃、感動します。」


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