方舟 夕木春央 (著) 講談社 (2022/9/8) 1,760円

9人のうち、死んでもいいのは、ーー死ぬべきなのは誰か?

大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。

翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれた。さらに地盤に異変が起き、水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。

そんな矢先に殺人が起こった。

だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。生贄には、その犯人がなるべきだ。ーー犯人以外の全員が、そう思った。

タイムリミットまでおよそ1週間。それまでに、僕らは殺人犯を見つけなければならない。

「地下の閉鎖空間は、他の同様の舞台と比べても、閉塞感や焦燥感は絶大ですね。
こうなるだろうという予想は裏切られ、こうなったらいいなという願望は打ち砕かれます。
もし自分がその場所にいたらどうするだろうと考えずにはいられない。
ああ、怖い…」

「若者特有の会話や心理表現は大変、興味深かったし、フーダニット、ホワイダニットものとして秀逸であることは間違いありません。」

「「こういうのが読みたかった」、まさにそのもの。平凡な人たちであるはずの登場人物が、無意識のうちに次の殺人を望んでしまうほどの閉塞状況がおそろしい。犯人を指摘する論理はエレガント。」


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