脚本家・唐沢燿子は古稀をむかえ、日に日に「老い」を感じていた。
しかしSNSで年下の男と出会い、生活が一変する。
男の言葉に一喜一憂するうちに、身も心も溺れていく燿子。
人生後半から燃え上がる、大人の恋の行方は……。
「ユキエ」「折り梅」「レオニー」「何を怖れる」などの映画監督・松井久子さんの初小説『疼くひと』発売です! 70歳からの恋を描いた、大人の真摯なラブストーリー。上野千鶴子さん、秋吉久美子さんより素敵な推薦コメントをいただきました。ぜひお楽しみください! pic.twitter.com/Obodcj8BFC
— 中央公論新社(文芸) (@chuko_bungei) February 24, 2021
「特に心に残ったのは作中に出てきた「人が心に思うことは、誰にも止められないんだよ」という言葉です。男女の関係というものは、夫婦になったとたん、どこか嘘やごまかし、あきらめが混じるように思います。心に思うことに素直でいたくても、どうしてもそれが難しいこともある。でも、心に思うことは誰にも止められない。せめて心の中だけは自由でいたいと思いました。」
「小説はいつも、人間の人間らしい行動を登場人物の姿を借りて語ってくれる。時に優しく、時にはどこまでも残酷にだったり、思いのままに、と思える場面もある。
松井さんは70歳の女性の姿を借りて、赤裸々な姿を見せ、語ってくれたので、食い入るように文字を追いかけて一気に読んだ。」「何歳になってもその時その時の心が揺らいだり惑わされたり。読み終わった時に、性愛から見え隠れする純愛が尊い。
そんな思いになる一冊でした。」
|