キツネ目 グリコ森永事件全真相 岩瀬達哉 (著) 講談社 (2021/3/11)

147通にも及ぶ膨大な脅迫状、600点以上の遺留品、さらには目撃、尾行までされながら、ついに時効の彼方へと逃げ込んだ「グリコ森永事件」犯人グループ。

その中心人物、かつ司令塔となったのが、「キツネ目の男」だった。

グリコの江崎勝久社長を自宅から拉致して監禁、身代金を要求するという「実力行使」から、青酸入りの菓子と脅迫状の組み合わせによって裏取引し、企業からカネを奪おうとする「知能犯罪」、そしてメディアや世論を巻き込んだ劇場型のパフォーマンスまで、日本の犯罪史上に残る空前絶後の事件だ。

しかし、犯人グループは、その「痕跡」を消しきれていなかった。

当時、第一線で捜査にあたった刑事、捜査指揮した警察幹部、犯人グループと直接言葉を交わした被害者、脅迫状の的になった企業幹部など、徹底した取材で事件の真相をえぐり出す。

「少なくとも6人いた」という犯人グループの、役割分担、構成にまで迫る。

「キツネ目と仲間たち」の全貌が、闇の向こうから浮かび上がる――。

岩瀬 達哉
1955年、和歌山県生まれ。ジャーナリスト。2004年、『年金大崩壊』『年金の悲劇』(ともに講談社)により講談社ノンフィクション賞を受賞。同年「文藝春秋」に掲載した「伏魔殿 社会保険庁を解体せよ」で文藝春秋読者賞を受賞。2020年『裁判官も人である 良心と組織の狭間で』(講談社)によって日本エッセイスト・クラブ賞を受賞した。
他の著書に、『われ万死に値す ドキュメント竹下登』『血族の王 松下幸之助とナショナルの世紀』(ともに新潮社)、『新聞が面白くない理由』『ドキュメント パナソニック人事抗争史』(ともに講談社)などがある。


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