天離り果つる国 宮本昌孝 (著) PHP研究所 (2020/10/10)

飛騨の“幻の城”に織田信長の魔の手が――。

戦国武将が喉から手が出るほど欲しいものは、金銀と、鉄炮火薬に欠かせない塩硝。

それらは飛騨の「天離る地」で豊富に産するという。

宝の眠る里を我が物にしようと企む、織田・上杉・本願寺……。

そんななか、天下布武へ邁進する織田信長によって白川郷に送り込まれたのが、津田七龍太である。

天才軍師・竹中半兵衛の愛弟子だ。

“天空の城”とも言われる帰雲城に拠って、白川郷を治めるのは内ケ嶋氏理。氏理には、野生的な魅力あふれる娘・紗雪がいた。

美しき山河と麗しき人々に魅せられた七龍太は、領民の平穏な生活を守るため、内ケ嶋の最強の姫武者・紗雪とともに立ち上がる。

そこには、七龍太の出生に関わる、思いがけない出逢いも待っていた。

『剣豪将軍義輝』『風魔』の著者、渾身の「戦国エンタテインメント」。

「日経に書評が出てすぐに調べましたが在庫がなく 年末に上巻を読み終えたところです。信長は悪魔のように言われますが 一向宗の存在と素朴に追従し信長に敵対する信徒の存在は 信長にとっては恐ろしいものでした。命を惜しまない人との戦いは凄惨を極め悲劇が起こります。白川郷の領主や一向宗徒である農民はその戦に巻き込まれないように動きます。本書は映画化を前提に書かれたようなストーリー展開で 似たも物としては「のぼうの城」があげられます。重たい歴史書ではありませんが 読みやすいと思います。苦言を言えば 登場人物の名前が覚えにくい事と 本が上下巻に分かれ価格が高いことです。」

「これだけの大書ながら一気に読了した。いつもながら宮本さんが描く架空の主人公津田七龍太が颯爽としていてカッコいい。物語は一切緩むことなく気持ちよく進んでいく。飛騨の内ヶ島氏という名もない戦国武将がこれだけ生き生きと動く筆致が素晴らしい。宮本さんの手にかかれば、おそらく全国のどの戦国武将であっても魅力的な人間像となって甦ってくるのだろう。そしていつもながら宮本さんの博覧強記ぶりには舌をまく。どれだけの知識が頭脳のなかに詰まっているのか計り知れない。これから下巻に臨むが、おそらく一気読みしてしまうだろう。」

「上巻読了。白川郷を舞台として、戦国の情勢に巻き込まれる人々を描いた本作品。帰雲城についても知らなかったのですが、実在した城で地震で一夜にして失われたとのこと。七龍太と紗雪の行く末も気になります。さすが宮本昌孝先生!面白いです。今から下巻に取り掛かります!」


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