昭和18年、戦時下の日本。
国家のために死ぬことを夢見る軍国少年・勇二が出会ったのは、歴史学者の娘・涼子。
日本が戦争に負けると言い放ち、自由奔放に振る舞う不謹慎な彼女が、大学生の兄の恋人だと知ったのは、学徒出陣が近付く頃だった…。
「どうして俺が生き残っちゃったんだろうな」
「生き残ることは罪じゃないでしょう」
自由が統制され、夢を見ることさえ叶わない社会で、少年少女はどこへたどりつくのか。
秘密の図書館、真夜中の帝都、出征の朝、西へ向かう夜汽車、真っ白な日の丸。
『平成くん、さようなら』の著者による書き下ろし本格青春小説。
著者からのメッセージ
『ヒノマル』を書き始めたのは2020年2月28日でした。この2年間ほど、「自由」の意味を考え続けた期間はありません。
人々が相互に監視し合い、自ら不自由を求めるような息苦しい時代が、
二度と訪れないようにと祈りながら書き上げた小説です。
もう少し正確に言えば、僕にとって、書かざるを得なかった物語です。
不安の時は続きますが、この作品が、この世界の誰かに、
ほんのわずかでも希望を残せたら嬉しく思います。
古市憲寿
本日入荷しました??
『ヒノマル』古市憲寿 文藝春秋
当店文芸書担当激推し本です!
戦時下を舞台にした小説ですが、いまの話です。
ぜひたくさんの方に読んでいただきたい一冊。
本当の敵を見失わず、周りに流されず、自分の選択した自由に責任を持ちたい。#ヒノマル #古市憲寿 pic.twitter.com/blv3al3Dw8— 明屋書店小郡店 (@haruya0431) February 23, 2022
「古市さんの本は全て読みやすくて、ほぼ一気に読んでしまいました。
古市さんの小説は全て泣けるんです…。。今回もやっぱり泣きながら読みました。
そして、読みながら思ったのは、お花の名前がたくさんでてくるのは、少し驚きでした。
こういう小説を書く人は優しいんだと思います。古市さん、ありがとうございます。」
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