決戦!株主総会 秋場大輔 (著) 文藝春秋 (2022/6/9) 1,870円

辞任させられたCEOが挑んだ勝ち目のない戦いは類例を見ない大逆転劇を生んだ。

ドラマよりドラマティックな企業ノンフィクションの新たな傑作!

コーポレートガバナンスとは何か?

会社とは誰のものか?

第一章 霹靂
LIXILグループの社長兼CEOの瀬戸欣哉のスマートフォンが突然鳴った。「急な話だけれど、あなたには辞めてもらうことになりました」

第二章 齟齬
なぜ瀬戸は辞任させられたのか。取締役会議長で、事実上のオーナーである潮田洋一郎とはいくつかの点で経営への考え方が異なっていた。

第三章 真相
電話での「通告」から四日後、CEO交代を発表する記者会見は異様な雰囲気に包まれた。その日の晩、瀬戸の事実上の解任の経緯が明らかになる。

第四章 波紋
瀬戸の辞任劇を異常なことと感じ、LIXILグループの幹部、マスメディア、機関投資家など、社内外の関係者が動き出した。

第五章 決断
第六章 蜜月
第七章 反骨
第八章 仰天
第九章 秘密
第十章 共闘
第十一章 布告
第十二章 集結
第十三章 正義
第十四章 援軍
第十五章 混沌
第十六章 深謀
第十七章 激突
第十八章 敗北
第十九章 不屈
第二十章 奇跡

ついに運命の日は来た。二〇一九年六月二十五日、LIXILグループ第七十七回定時株主総会で待っていたのは信じられないような大逆転劇だった。

決戦!株主総会

「筆者は冒頭、本書のテーマであるコーポレートガバナンスについて「小難しい」と繰り返し記していますが、おそらくこの説明は半分正しく、半分間違っています。確かに、株主総会などに関する経営学の教科書的な説明があり、なじみの薄い読者は難解に感じられるかもしれません。だが、それを補って余りあるのは、逆境下で人と人が心を通わせていくヒューマンドラマであり、困難を乗り越えてゴールを目指す冒険活劇のドキドキでした。」

「企業取材の第一線で取材を続けてこられたという筆者の、まさに「力作」だと感じました。
近年盛んに取り上げられていながら身近ではない「コーポレートガバナンス」、そしてCMなどで度々目にしながら実態が分かりにくい「LIXIL」という企業。その企業で起きた前代未聞の社長交代と攻防というテーマが丁寧に、分かりやすくまとめられています。
当事者たちの生々しいやり取りなどのエピソードに引き込まれるとともに、ガバナンスの難解な専門用語や財務上の考え方などについての解説がバランス良く配置されており、企業のあり方を問うドキュメントとしても、教科書としても大変勉強になりました。」

「良くここまで、と驚くほどの取材力。元日経新聞の記者であるとの略歴を見て納得した。一方で、複雑で難しいテーマを扱いながら、わかりやすく読みやすい文章であった。久々の「一気読み」の本。」


(↑クリックするとAmazonのサイトへジャンプします)

 

おすすめの記事