琥珀の夏 辻村深月 (著) 文藝春秋 (2021/6/9)

大人になる途中で、私たちが取りこぼし、忘れてしまったものは、どうなるんだろう――。

封じられた時間のなかに取り残されたあの子は、どこへ行ってしまったんだろう。

かつてカルトと批判された〈ミライの学校〉の敷地から発見された子どもの白骨死体。

弁護士の法子は、遺体が自分の知る少女のものではないかと胸騒ぎをおぼえる。小学生の頃に参加した〈ミライの学校〉の夏合宿。

そこには自主性を育てるために親と離れて共同生活を送る子どもたちがいて、学校ではうまくやれない法子も、合宿では「ずっと友達」と言ってくれる少女に出会えたのだった。

もし、あの子が死んでいたのだとしたら……。

30年前の記憶の扉が開き、幼い日の友情と罪があふれだす。

圧巻の最終章に涙が込み上げる、辻村深月の新たなる代表作。

「久々に辻村深月の作品を読んだが、非常に楽しい時間が過ごせた。
初期作品では若年層に人気があるのが分かる、とがった作品が多い印象だったが、本作はより万人受けする作品であった。
ミステリー小説であるので詳細は伏せるが、子供目線で描かれた作品であっても、本作は以前より幅広い年齢層に受けいれられる作品という印象を受けた。
以前辻村深月作品を読んでいまいちであった人でも、本作は楽しめるのではないかと思う。」

「かつての辻村深月作品の様な「小気味よさ」や、一部の作品にあったスピード感は失われているかも知れない。が、記述内容に関して、異なる視点からの多義的評価をじっくりと味わえる。」


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