今度生まれたら 内館牧子(著) 講談社 (2020/12/3)

70歳になった佐川夏江は、夫の寝顔を見ながらつぶやいた。

「今度生まれたら、この人とは結婚しない」

夫はエリートサラリーマンだったが、退職後は「蟻んこクラブ」という歩く会で楽しく余生を過ごしている。

2人の息子は独立して、別々の道を歩んでいる。

でも、実は娘がほしかった。

自分の人生を振り返ると、節目々々で下してきた選択は本当にこれでよかったのか。

進学は、仕事は、それぞれ別の道があったのではないか。

やり直しのきかない年齢になって、夏江はそれでもやりたいことを始めようとあがく。

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