17歳のかんこたち一家は、久しぶりの車中泊の旅をする。
思い出の景色が、家族のままならなさの根源にあるものを引きずりだす。
50万部突破の『推し、燃ゆ』に続く奇跡とも呼ぶべき傑作。
宇佐見りん『くるまの娘』は家族関係における被害と加害の境目は曖昧で曖昧に続いていく日常こそが地獄で、親に愛されてはいたけど同時に愛してくれ助けてくれと縋られてもいて、だから親を親でありながら自分の子どものように感じる、ということが描かれていて本当に打ちのめされる傑作だよ pic.twitter.com/RGddkitAkt
— 水上文 (@mi_zu_a) March 20, 2022
宇佐見りん(うさみ・りん)
1999年生まれ。2019年、『かか』で文藝賞を受賞しデビュー。同作は史上最年少で三島由紀夫賞受賞。第二作『推し、燃ゆ』は21年1月、芥川賞を受賞。同作は現在、世界14か国/地域で翻訳が決定している。
「個人的に推し燃ゆより好きです。不登校気味な主人公のかんことちょっとぼけてきた母親すぐかっとなる父親家が嫌になり出ていった兄常識人ぽい所がある弟の五人家族で構成されています。とにかくいろいろな問題をそれぞれ抱えておりこの人が一番悪いという人はいないと思いました。最終的にかんこにとっては少し状況はよくなったと思うが他の人はどうかなという感じです。すごい暗い話というわけではないので興味があったら買って読んでみて下さい!」
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