たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説 辻真先 (著) 東京創元社 (2020/5/29) 2,420円

この時代を経験したからこそ描けた?

ミステリ界のレジェンド”が贈る圧巻の青春ミステリ

一年だけの高校生活。夏休み中に遭遇した不可能殺人。

17歳の少年と那珂一兵が解き明かす、哀しき真実。

昭和24年、去年までの旧制中学5年生の生活から一転、男女共学の新制高校3年生になった勝利少年。

戸惑いの連続の高校生活を送る中、夏休みに不可解な二つの殺人事件に巻き込まれる――。

勝利は、那珂一兵の助けを借りながら、その謎に挑む! 著者自らが経験した戦後日本の混乱期と、青春の日々をみずみずしく活写する、『深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説』に続くシリーズ第2弾。

著者略歴
辻/真先
1932年愛知県生まれ。名古屋大学卒。NHK勤務後、『鉄腕アトム』『サザエさん』など、アニメや特撮の脚本家として幅広く活躍。72年『仮題・中学殺人事件』でミステリ作家としてデビュー。現在でもTVアニメ『名探偵コナン』の脚本を手掛けるほか、大学教授として後進の指導にあたっている。82年『アリスの国の殺人』が第35回日本推理作家協会賞を、2009年に牧薩次名義で刊行した『完全恋愛』が第9回本格ミステリ大賞を受賞。19年に第23回日本ミステリー文学大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

「硬質な文章や時代背景から、ある程度の年齢の読者ではないと抵抗があるかもしれない。トリックも無理があると言われているが、ミステリーとしてではなく、小説として読んでも非常に面白い。やはり賞をもらう小説だと思う。ただ価格は高いのでは?」

「昭和24年の青春小説。薄々犯人は分かったが、正義がある犯罪である。」

「文章もこなれているし、展開的にはオーソドックスなミステリーではあるけど、導入部分が読んでいても惹かれないのがもったいない。
ある程度古典的なミステリーを読み込んでいる人ならそれなりに読み進められるが、入り口で先に進むのが辛い人もいると思われる。
年齢を感じさせない文体ではあるけど、それでも時代背景だけでないどことなく古さは感じてしまう。
ミステリー好きなら一読の価値はあるけど、うーんと唸るようなミステリーでもなく。
ミステリーランキング3冠というのがハードルあがっているかも。」


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