もう一度! 近現代史 明治のニッポン 保阪正康(著)、 関口宏(著) 講談社 (2020/10/19)

勝海舟、大久保利通、西郷隆盛、木戸孝允、伊藤博文ら数々の英雄たちが天皇を支え、築き上げた新国家・明治日本。

明治日本を知らなければ、現代の日本はわからない。

明治を形作ったひとり一人の素顔、新天皇の東京入城に沸いた庶民の姿、文明開化、岩倉使節団の珍道中に始まり、

西南戦争、台湾出兵と世相は徐々に血なまぐさくなっていく。

軍部の強化に努めた新生日本は遅れてきた帝国主義国として列強の後を追い、日清戦争、日露戦争へと突入していく――。

激変に次ぐ激変、日本史のなかでもっとも面白く、生き生きとした時代の記録。

「関口宏さんと保阪正康さんというコンビに興味があって購入。
言われてみれば、明治って侍やお殿様の時代から大改革をして欧米列強と並ぶ国になった時代であり、とてもドラマティックな時期である。
なのに、教科書では通りいっぺんの知識しか学ばない。少なくとも私は、明治時代がこれほど面白い時代だとは思ってもいなかった。」

「西郷が田原坂の戦いで敗れた後、自軍の解散時に言ったという、「戦いたいと思うなら戦いなさい。降参したいなら降参しなさい。死にたいと思うなら死んでもいい。君たちの自由意思に任せる」という言葉には思わず言葉を失う。49歳で最後を迎えた西郷、こういう大人(たいじん)こそもっと長生きして、明治の日本を指導していってほしかった。西郷・大久保亡き後の日本の指導層は、長州や薩摩出身の一回りスケールの小さい人物ばかりになり、その後の日本の進むべき方向性をゆがめてしまったと思う。保阪さんは伊藤博文を評価されているようだが、私は、そこまでの人物だったかな、といささか懐疑的である。
ともかく知らない話も満載だったし、この本を読んで、改めて明治とはどういう時代であったかを再学習することができた。お二人に感謝。 是非、 大正・昭和の続編も出してほしい。」


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