青少年のための小説入門 久保寺健彦 (著) 集英社 (2021/8/20)

「すげえの書いて、デビューしようぜ」

落ちこぼれヤンキーといじめられっ子中学生が、小説界に殴り込み! ?

小説家を目指すデコボココンビの奮闘を描く、渾身の青春長編小説。

小説家となった入江一真(かずま)のもとに、一枚の葉書が届く。

とぎれとぎれの字で「インチキじゃなかったぜ」とだけ書かれたその手紙は、もう20年ほど会っていない「元相棒」から送られてきたものだった――。

1982年4月、中学2年だった一真は、万引きを強要された現場で、ヤンキーの登(のぼる)と出会う。

登は、いじめをやめさせる代わりに、「小説の朗読をして欲しい」と、一風変わった提案を一真に持ちかける。

実は登には「小説を書きたい」という野望があった。

ところが、登は幼いころから自由に読み書きができなかった。

しかし、登には一度聞いた物語は一言一句忘れない特技があり、頭の中に湧き出すストーリーを生かして作家になることを目指していた。そこで、一真に小説を朗読させてコンビで作家になることを目指そうとしたのだ。

はじめは嫌々だった一真だが、たくさんの小説をふたりで読むうちに、「面白い小説を創る」という想いが加速していく。

しかし、次々に壁がふたりの前に立ちはだかり……。

熱い友情と挫折を描く、渾身の青春物語。

「青少年のための、とありますがもう大人になってしまった人たちにこそ!!小学生時代に心に傷を負った二人が、小説家を目指しプライドを立て直していく青春ストーリー。大人になって失いかけている一生懸命さ。読後は何か行動したくなります。作者・主人公・語り手の関係、ジャンル、物語論など、小説を楽しむテーマがたくさん散りばめられ、知的好奇心がそそられます。2回読みましたが、マーカーだらけになりました。教養としてこれから小説を色々と読んでみたいと思っている大人に、はじめの一冊!!」

「初めて涙した。これからは、もう独り善がりな詠み悦に入ったようなことはできないと思った。素直にならなきゃいけない。猛烈に感動しました。」

「小説の技法とか考えたこともなかったけど、難しくなくスラスラ入ってくる。ラストに向けて解き明かされていくような事件の連続、この空間が終わってほしくないと読むにつれて思いました。」


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