何のために本を読むのか 齋藤孝(著) 青春出版社 (2020/9/2)

『人生があと一日しかないとしても教養を深めたいと思うのが、人間らしい生き方です』

価値観が大きく変わる時代、つぎのような力が必要になります。

「古くならない“真の教養”で生き方の芯を太くする力」
「折れない心と体をつくりキープする力」
「変化に適応する力」

そのためには、ニュースやSNSよりも読書が最適です。

ではどう読めばいいのか?齋藤先生が名著37冊を題材にくわしく紹介します。

「①またも著者に脱帽である。知性と教養に関心あるすべての人に向けて書かれている。
②知性と教養は本を讀目的である。しかし、本を読んでも心が豊かにならないのなら、本を読む意味はない。
③プラトン『ソクラテスの弁明』は、心を豊かにするために最適な本の一つである。ソクラテスは裁判で、アテナイ人に訴える。金銭・名誉・地位ばかりを求め、「魂を優れたものにする」=「徳とは何かを知る」ことを心がけないで、偉大なるポリスの人として恥ずかしくないのか?
これが心に響く。
普遍的な問題提起である。
④「金銭・地位・名誉」より大切なものは、人として「善く生きる」こと以外にはない。そのために〈徳〉とは何かを知るのである。
⑤西田幾多郎の『善の研究』は、純粋経験の立場で主客未分化の真理を説く哲学書であるが、最終目的は〈善〉とは何かを説く倫理学の書物なのである。
⑥心の善さはどこにあるか?善=徳の飽くことなき追求がソクラテスから始まった。人類に課せられた普遍的な問いである。
本書には様々な仕掛けが用意されている。
専門知は求めていない。
読書を心の糧とするための読書論としてお勧めの一冊だ。」


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