20カ国語学習記、上達のノウハウ、青春の記録……
1969年初版のベストセラーが、待望の復刊!
終戦間もない北海道網走での少年時代。
著者は、雑音まじりのラジオから聞こえる異国の言葉に胸をときめかせ、語学に邁進した。
そして独学で英語を磨き日米交換留学生になり、教材が入手困難な中あらゆる方法を駆使して30歳で「20カ国語」をマスターした。
語学上達のノウハウを惜しみなく開陳した名著であり、外国語の習得に熱中した一人の青年の青春記。
解説 黒田龍之助
【目次】
I わたしの語学人生
ある朝、ホテルのロビーで/幼い日のとまどい/さいはての地の中学生/花ひらく英語の自信/AFSの試験に合格した/アメリカの一年で得たもの/大学も大使館も喫茶店も学習所/職業放浪の果てに
II 20カ国語上達の記録
フランス語 ―― 高校一年から /スウェーデン語 ―― 高校二年から/フィンランド語―― 高校二年から/ドイツ語 ―― 高校二年から/ロシア語 ―― 高校二年から/オランダ語 ―― 高校三年から/中国語〈北京官話〉 ―― 高校三年から/イタリア語 ―― 大学一年から/デンマーク語 ―― 大学一年から/ノルウェー語 ―― 大学一年から/アイスランド語 ―― 大学一年から/ペルシャ語〈イラン語〉―― 大学二年から/トルコ語 ―― 大学二年から/スペイン語 ―― 1960年から/ポルトガル語 ―― 1965年から/古典語〈ラテン、ギリシャ語〉―― 1966年から/チェコ語 ―― 1967年から /インドネシア語 ―― 1967年から/ルーマニア語 ―― 1967年から/朝鮮語 ―― 1967年から/アラビア語 ―― 1967年から
III ポリグロットのすすめ
ポリグロットの時代来たる/ポリグロットになることは至難か/ポリグロットへの道をはばむ条件/英語オンリーから多国語へ
IV 体験的速修術29項
1 どんなことばも、まず「入門書」から/2 初歩の時代には、初歩の辞書を/3 はじめての単語を絶対忘れない方法/4 最初の千五百語の暗記はていねいに/5 すぐ役にたつ五百の例文丸暗記/6 ブロークンは敵/7 単語集より自製のメモで/8 会話の第一歩は「ひとりごと」/9 効果絶大、落書のすすめ/10 四回の「うるし塗り」作業で完全征服 ほか29項目
あとがき
新版発行に際して
解説 ポリグロットに憧れる「種族」 黒田龍之助
【筑摩書房 近刊情報5/12発売】種田輝豊『20ヵ国語ペラペラ ―私の外国語学習法』(ちくま文庫)
50年経っても色褪せない語学の名著。あらゆる方法を駆使して30歳で「20カ国語」をマスターした著者が語学の上達法を惜しみなく開陳。外国語の習得に熱中した一人の青年の心動かす青春記。解説: 黒田龍之助 pic.twitter.com/LAsDT8D27O— 筑摩書房 (@chikumashobo) April 28, 2022
【著者がマスターした言語】
英語
フランス語
フィンランド語
スウェーデン語
トルコ語
ドイツ語
ロシア語
オランダ語
北京語
広東語
イタリア語
デンマーク語
ノルウェー語
ペルシャ語
スペイン語
ポルトガル語
ラテン語
チェコ語
インドネシア語
朝鮮語
アラビア語
著者について
1938年、広島県生まれ。45年に北海道網走市に移住。東京外国語大学英米科中退。翻訳者、通訳者。中学時代からラジオを通じて外国語に興味を持ち、高校在学中に日米交換留学生(AFS)に選ばれて一年間渡米、その最中に独学でスウェーデン語、フランス語など数カ国語の勉強に没頭した。大学在学中は、イタリア大使館で働き、またあらゆる機会を語学のために費やした。その後、日本コンベンションサービス社勤務、“The English Journal”編集長を経て、1981年に渡米。法廷での通訳・翻訳、映画シナリオやIT関連の翻訳などに携わった。2017年没。
編集を担当した種田輝豊『20ヵ国語ペラペラ』発売です!
1969年初版の本書、ネットがない時代に20カ国語をいかに習得したか…大使館に問い合わせ、現地新聞に広告をだし、来日したミスアイスランドにお願いして音声を録る…とにかく凄い。そんな語学しか考えてない人が説く語学の心得。色褪せません。 pic.twitter.com/3AyQ2fKoX1
— 河内(『北と南』) (@kita_to_minami) May 13, 2022
「復刻版に感謝
昔、読んだ気がしますが、今回復刻版を買って3回読みました。
英会話の習得に苦労する日本人が多い中で約10年間の間に30以上の言語に挑戦して、しばらく放っておいても忘れないというレベルまで上達した言語が20というのですからすごいと思います。
基本は、その言語の入門書を半年程度の
短期間で学習すること。約500の例文を暗記すること。独り言で会話上達。文法書をしっかりと読んで正しい言葉を話すこと。最初の1000語から1500語を丁寧に学習すれば、自然に語彙力が増していくそうです。
共感するのは、単語集を勉強するのは、無駄が多く、やらない方がいいという点です。私も1万語の語彙力突破を目指して5年間、英語の単語集の攻略をしようとしましたが、効果はあまりなかったと思います。単語集は、自分の語彙力を確認するのに使えるだけです。
現在、複数の外国語を勉強していますが、勉強の仕方を改善しようと思います。」「リスニングなんて世間で騒がれてるほど力を入れる必要ない!とにかく作文力だ!
映画の字幕は見ないようにする!内容よりもその会話の音楽的な美しさに神経を集中する!一度か二度見た上で、特に印象的な部分を何百回と聞く!自分のレベルに合った入門書と眼光紙背に徹する心構えで、繰り返し繰り返し全ページがすり減るまでその本と付き合う!手っ取り早く1週間位で目を通せる入門書で、その外国語の鳥瞰図展望を試み、ある程度基礎文法を知ったら、携帯用の英和辞典を頼りに原書を読み漁る!大きな辞書はしょっちゅう引くのに扱いにくい!傍らに置いて常時開けるように!単語集の頭からの棒暗記は時間と労力の浪費!絶対に見てはいけない!一生出くわさないものが載っている!むしろ自分が勉強している入門書から自分で1500語を選び出せ!例文などの文ごと覚えろ!基本語彙1500語を疎かにするな!外国語を話せるようになった経験から最良の方法は、基礎的な文章を丸暗記してしまうことだ!初歩段階で少なくとも500文例くらいは暗記してしまえ!対訳として与えられている和文を自分で口頭で英語にしてみて、英文をチェックする!ともかく考えることなしにスラスラ言えるようになるまで繰り返し繰り返し練習しろ!登下校途中に歩きながら、読んだテキストの覚えている部分を思い出しながら口ずさみつつ歩く!ノートは作らない!テキストに赤鉛筆でアンダーラインを引くだけ!携帯用の和英辞典以外携帯せず、心の中で作文し、作文力を養う機会を持つ!出くわした表現で気に入ったものは手際よくメモ帳にノートし徹底的に調べろ!話すには、話す稽古が必要だ!書くことが出来ても話せない人は沢山いる!おすすめは会話独習法だ!相手なんか要らない!家を出て学校や会社に行く途中に1人で自分に英語でつぶやいて質問し、1人でその質問につぶやいて答えろ!正しく言えないときはメモ帳に書いて後で調べ正しい文に是正しろ!漆塗り学習だ!同じテキストを時間を置いてからまた完全に掌握するように精読しろ!少しずつ毎日やるんじゃない!むちゃくちゃに1日8時間以上没頭し飽きるまでやれ!そのあと3日坊主になって忘れてもいい!この繰り返しだ!ガムシャラにやってはひと休み方式だ!作文力がないのに会話ばかり練習しても、いつまで経ってもブロークンだ!リスニングなんて、世間で騒がれているほど力を入れる必要ない!とにかく作文力だ!」「語学人生を与えてくれた書
「20ケ国語ペラペラ」懐かしい本である。1969年に刊行され、当時色々な外国語に接する機会のある、航空会社に勤務していた私はこの本を読んで、自分も多言語学習をして、羽ばたきたいと思った。大学卒業までに、英語、スペイン語を学んだが、この本を読んでから、フランス語と中国語を夜間のクラスで学び始めた。ドイツ語や、インドネシア語、ポルトガル語などもその後始めたが、結局現在も続いているのは英語、スペイン語、フランス語中国語だけだ。この本の著者の様に20か国語は自分には無理であった。でも、この本のお陰で4つの外国語を80歳代になった今も毎日学び続けて、下手ながらいろいろ発信もしている。この本をもう一度読みたいなと思っていたら、この復刻版が刊行されたのである。旧友に久しぶりに出会うような気持ちで早速購入した。」
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