プロパガンダ・ポスターにみる日本の戦争 田島奈都子 (著) 勉誠出版 (2016/7/15) 3,080円

国民は何を見て、何を信じこまされていたのか

戦時期に政府とその外郭団体が製作したプロパガンダ・ポスターは、「戦争の勝利」を演出することによって国民の戦意を高揚させ、戦時体制の強化継続に絶大な効力を発揮した。

長野県阿智村に現存する、1937年の日中戦争開戦から45年の終戦までの約10年間に製作された135枚のポスターをフルカラーで初公開し、詳細に解説する。

社会状況を雄弁に物語る「時代の証言者」。

著者について
田島奈都子(たじま・なつこ)
青梅市立美術館学芸員。専門は近代日本のポスターを中心とするデザイン史。
主な著書・論文に『明治・大正・昭和お酒のグラフィティ サカツ・コレクションの世界』(国書刊行会、2006年)、「近代日本の美術界におけるポスターという存在」(『近代画説』第22号、2013年)、「印行名を用いたポスターの制作年代の特定方法について~精版印刷会社を例として~」(『大正イマジュリィ』No.10、2015年)などがある。

「戦争中にこんなポスターを作っていたとは初めて知りました。
国債を買わせる為のポスターが多いのに驚く。80年前と何も変わってない今の日本。この先が思いやられる。」

「知人に勧められた一冊です。戦争を知らない世代ではありますが、読めば読む程に報道の在り方を深く考えさせられる逸品でした。
これらのポスターが現存していた事実に大変感動を覚えました。」

「1942年に発行された「貯蓄増強運動」に関するポスターの図柄に、椰子の木やゴムの木と共に石油を掘削するための櫓(やぐら)と精製施設が描かれ、岸壁にはそれらを輸送する船舶が停泊していて、南方進出が欧米の植民地支配からの解放をうたいながら、実態は天然資源の獲得だったことをポスターが如実に示していて興味深い。」


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