老人たちの裏社会 新郷由起 (著) 宝島社 (2021/2/4)

長寿社会の「闇」を抉る、衝撃のルポルタージュ。

65歳以上の高齢者人口が約3600万人、総人口の28.7%を占める日本は世界一の超高齢社会にある。

高齢者の急速な増加に医療、福祉分野の対応が声高に叫ばれるが、より深刻な問題が超高齢社会には潜んでいた。

万引き、ストーカー、暴行など犯罪行為に走る高齢者の多さだ。

また、社会とつながりを失いホームレスとなる高齢層の存在も際立つ

大手メディアが決して報道しない、長寿社会の「闇」を抉る衝撃のルポルタージュ。

「下流老人が話題となっている昨今だが、こちらも是非ともおすすめしたい。丁寧な社会調査が行われている。」

「昔と今とでは、老人に対するイメージが違って来ている感がありありと伝わってくる。若者よりも接し方に戸惑いも感じると同時に、本人達も苦しんでいるんだろうなぁ、と思います。」

「本書ではある医師の孤独死に関する言葉として「世間的に孤独死は大変で特別な扱いをされますが、実際には連日、起こるべくして起こっている現実で、時の流れとともに死に方が変わっただけのこと。そうした自然の成り行きは、無闇に止めようとしても無理でしょう。」と述べているが団塊世代の生まれとして老いや死が現実となっている身として共感できる。様々な老いや死があるなかでワンパターンの理想像を描くのは意味がないと思う。連帯だとか絆よりもたとえ無機質であっても社会的・公的な処理システムの充実が求められているのではと考える。」


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