災害対応ガバナンス 被災者支援の混乱を止める 菅野拓(著) ナカニシヤ出版 (2021/4/8)

災害対応はなぜ混乱するのか、「餅は餅屋の災害対応」を実現するために

日本の災害対応が混乱するのはなぜか。

その原因を構造的に明らかにし、より良い災害対応ガバナンス構築のために、災害対応のマルチセクター化、社会保障のフェーズフリー化、そして災害救助法の改正を提言する。

著者紹介
菅野拓
京都経済短期大学経営情報学部専任講師。大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(文学)。専門は人文地理学、サードセクター論、防災・復興研究。『つながりが生み出すイノベーション』(ナカニシヤ出版)。

主な内容

はじめに

第1章 災害対応ガバナンスとは何か
――分析の準備

第2章 なぜ災害対応、特に被災者支援は混乱するのか
――日本社会の災害対応ガバナンスの構造的な失敗
2.1 災害の「社会的課題」としての特性
2.2 災害時の地方自治体の役割
2.3 組織理論からみた地方自治体
――平時のガバナンスの内容
2.4 災害発生後の混乱の理由
――地方自治体の知識や体制の構造的な欠如
2.5 たまたま住んでいた家の被害を基準とした被災者支援
2.6 しかし地方自治体抜きでの災害対応は困難

第3章 社会保障から孤立する被災者支援
――地方自治体・ハード中心の災害対応が出来上がるなかで
3.1 災害救助法の成立
――基本的な役割分担の成立と混乱
3.2 災害対策基本法と激甚災害法の成立
――現代の災害対応ガバナンスの確立
3.3 被災者支援関係法の議員立法
――災害弔慰金法と被災者生活再建支援法
3.4 同時代の社会保障の展開と孤立する被災者支援

第4章 被災者支援のフロントライン
――社会はニーズにどのように対応したか
4.1 ボランティア・サードセクター・CSRとDMAT
――自発性の調整
4.2 東日本大震災以後のサードセクターや営利企業の対応
4.3 平時の社会保障との連続性
4.4 ニーズへの自発的な対応を将来に活かす

第5章 餅は餅屋の災害対応へ
――災害対応のマルチセクター化と社会保障のフェーズフリー化
5.1 災害対応のマルチセクター化
5.2 社会保障のフェーズフリー化
5.3 餅は餅屋の災害対応における防災・危機管理・復興部門の役割


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