地方の貧困家庭で育った著者は、奨学金を受けて大学へ進学。
ウェブで発表した記事が注目を集め、ライターとして世に出る。
本書では、「婦人公論jp」連載「貧しても鈍さない 貧しても利する」を中心に、初の著書『死にそうだけど生きてます』が出てから体験したことを綴る。
安定した職に就けず、常に金銭的不安を抱え、原因不明の体調不良に悩まされ、世間からは「貧困者は身の程を知れ」というプレッシャーを掛けられ・・・。
生きる意味を見いだす葛藤の日々を描く。
ヒオカ
ライター。1995年生まれ。Noteで公開した「私が〝普通〟と違った50のこと――貧困とは、選択肢が持てないということ」が話題を呼び、ライターの道へ。〝無いものにされる痛みに想像力を〟をモットーに、弱者の声を可視化するための取材・執筆活動を行う。「婦人公論jp」「ミモレ」「ダイヤモンドオンライン」「ビジネスインサイダー」「現代ビジネス」への寄稿など、各種WEB媒体で活躍中。著書に『死にそうだけど生きてます』がある。
「表紙にパンチがあるヒオカさんのセカンドエッセー。
映画になるかのような大変な人生を歩んでこられて、
それぞれ読者は思うところが出てくるかと思いました。文章も上手く、読ませる文章であっという間に夢中に読んでしまった。
リアルベースの地に足が着いた迫力がある筆致で説得力がありました。ファイタータイプで常に何か社会と格闘している印象を受けて精神的にも
グロッキーにならないか読んでいて心配になる位です。それだけ存在や尊厳を
かけて世の中にカミングアウトすることの大変さを思い知りました。推し活でもやってスクリーンの彼方に憧れの地を建てるのも、身内に籠るよりかは、
自分自身に拘泥するよりかは、劣悪な環境で精神を腐らせるよりかは、風通しが良く
精神力動的にも健全な気がしてセカンドベターな気がしました。推し活エピソード
は心温まります。また巧みな「日常的実践のポイエティーク」をまさに地で行っており
オールラウンダーなところがあるなぁと勝手ながらに思ったりしました。
持たざる者の品格みたいなモノも感じましたが、清貧・節制だけでは自分も
駄目だと思いまして人生を楽しんで推し活してなんぼだと思いました。とにかく今の日本の「蛇と梯子」の最前線や実相を知る為に手に取っていただきたい一冊。」
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