立つ鳥の舞 今村翔吾 (著) 角川春樹事務所 (2021/2/5)

「葉月十二日、巳の刻。湯島天神内宮地芝居の舞台に、瀬川菊之丞を連れてきて欲しいのです」

――濱村屋の年若い主人・吉次からこう切り出された平九郎は、驚きのあまり絶句した。

希代の女形であった菊之丞は、吉次の義父で、五年前すでに亡くなっていた。

そして実は、吉次は赤也の義弟であったのだ……。赤也の隠されたもうひとつの人生に渦まく陰謀。

平九郎たちが仲間のため命を賭して闘う天下無敵の時代エンターテインメント。

三十万部突破の書き下ろし大人気シリーズ、第七弾。

「安定のシリーズで今回も堪能しました。個人的には前々作「冬晴れの花嫁」、前作「花唄の頃へ」が涙腺崩壊だったので、それとはまた違うテイストだったのがちょっぴり残念だったものの、くらまし屋の一人である「赤也」の物語である以上、このシリーズが完結に向かっていくうえで欠かせない作品だと感じました。まぎれもない「くらまし屋」シリーズの一冊であり、シリーズ全体のクライマックスに向けて重要な位置づけの一冊でもあります。」

「くらまし屋が退けた依頼は死者を舞台に呼ぶこと…幕閣の思惑が絡んだ濱村屋一座と天王寺屋一座で競う「娘道成寺」を賭けての「本物」比べ、赤也は過去の己れを知る者に出会い、そのお喋りからくらまし屋を離れて渦中に身を投じる。幾度かの会合から捕縛に執念をみせる道中奉行配下瀬兵衛の包囲網、利権を手に入れんと赤也の命を狙う「虚」の手練れ…意外や鉄漿阿久多の女心?が赤也を救う?さあ、芝居合戦の幕はあがる。」


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