●ストーリーA:「ねえ。嫌な予感がするの」少女はそう言って電話をかける。
やがて、その相手と思しき女性が襲われる。
●ストーリーB:「先生の新作小説、あれは先生が実際に関与した事件がもとになってるんですよね」男は作家に電話をかける。
やがて、作家に男から原稿が届く。
●ストーリーC:「いやな予感がするんです」男は老女に話しかける。
それは、完全犯罪の始まりを告げる一言だった……。
■A・B・C。3つの物語が交差するとき、思わぬ事件の真相が立ち上がる。
仕掛けに満ちた長編ミステリ。
清水杜氏彦の長篇『予感(ある日、どこかのだれかから電話が)』(双葉社)を読了。三つの入れ子になった物語から一つのストーリーが生み出されていくというサスペンス作品です。 pic.twitter.com/rmBqUR8QOm
— 奇妙な世界 (@kimyonasekai) June 25, 2022
著者について
2015年「電話で、その日の服装等を言い当てる女について」で第37回小説推理新人賞、『うそつき、うそつき』で第5回アガサ・クリスティー賞をそれぞれ受賞。
著書に『わすれて、わすれて』『少女モモのながい逃亡』
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