
日本人の5人に1人が悩む“不眠症”…その治療法と睡眠の質を上げるポイントを専門医が解説
麻酔科・総合医療の専門医、タムス市川リハビリテーション病院の出口亮院長が、不眠症について解説。
日本人の5人に1人が不眠に悩まされていると言われる中、不眠の治療法や睡眠の質の上げるポイントなどを解説する。
目次
不眠症の4タイプと国内での傾向
不眠症というのは、睡眠の質や量に問題があり、「入眠しにくい」「眠りが浅い」「よく眠れない」という苦痛が続き、それが原因で日中の体のだるさ、疲労、集中力低下が現れ、日常生活に支障をきたす状況です。
不眠症は以下の4つのタイプに分けられます。
・寝ようと思っても寝られない、寝付きが悪いという「入眠障害」
・眠りが浅くて途中で目が覚める「中途覚醒」
・朝早く目が覚める「早朝覚醒」
・寝ている時間は確保できているが、体は休めていない「熟眠障害」
日本人の大体5人に1人が不眠に悩まされていると言われています。
また、過去に不眠に悩まされたことがあるという人も含めると3人に1人ぐらいと言われています。
ただ、それがすぐに「不眠症」という病気に繋がっていくわけではなくて、治療が必要な不眠症の状況になる日本人は大体20人に1人ですが、それなりに確率の高い症状だと思います。
朝方寒くなる地域が多いので、今夜はあまり薄着で寝ないように気をつけ下さい。
気温差が激しい地域は今日の最高気温と明日の最低気温差が20℃になるところも。
これでは自律神経は乱れて当然。周りでは動悸や息切れ、むくみ、頭痛、不眠症状を訴える人が増えてます。
不調が出てたら気温差のせい。 pic.twitter.com/trnFPfDwzB— 自律神経調整師 森田遼介 (@harikyumorita) April 13, 2022
不眠の原因をまず探ることから
不眠症の原因はいろいろなものがありますが、一番多いのは心的ストレス、それ以外だと加齢といった年齢の問題、夜間頻尿は特に男性だと前立腺肥大が進んでいくことで、どうしても頻尿になりますし、ご高齢の女性の方だと過活動膀胱が非常に多くなったりします。
あとは、精神的な不調を抱えていたり、睡眠時無呼吸症候群だったり、悪性腫瘍になった結果、なかなか夜眠れないとか、もともとの病気によって入眠できない、睡眠時間が長く取れないということもあります。
また、薬の副作用で途中で起きてしまう、寝付きが悪いという原因になる薬もあるので、まずは身体疾患ですね。
病気が背景にないかとか、眠れなくなるような薬を飲んでいないかを探った上で、それ以外の原因を探るのがいいと思います。
さらに、精神生理性といって、ベッドに入って寝なきゃと思っているんだけど眠れないという悪循環に陥っていくものがあります。
若いのに頻尿とか頭痛持ちとか不眠症とかいうのは多くの場合ストレス。本人が思っている以上のストレスがある。思っているより多くあるというレベルではない。半端なく多い。びっくりするほどのストレス。ストレスが溜まる原因を突き止めてその環境を早く脱しないと取り返しのつかないことになる。
— 自分探しイズム5 (@sinrizm05) April 14, 2022
不眠症の治療法…薬を使わない方法も
まずは薬の治療、心療内科やかかりつけの内科でも処方してもらえるので、自分で判断せず、不眠だなと思ったら、病院にかかっていただいて判断を仰ぐのが原則になります。
日本でよく使われている薬は3種類あります。
まずはベンゾジアゼピン受容体作動薬というのがあります。
これは中枢神経の働きをグッと抑え込む脳内物質GABAを強めて、脳の働きを緩やかにして睡眠を促す睡眠薬です。
2つ目がメラトニン受容体作動薬で、睡眠を促すメラトニンという脳内物質の働きを強化していくイメージで、体内時計を作るホルモンに作用することで自然な睡眠リズムを作っていく薬になります。
あと、もう1つあるのがオレキシン受容体拮抗薬。オレキシンは覚醒を促すホルモンになるので、拮抗薬で、その働きを妨げて頭の働きを眠りの方に持って行くイメージの薬です。
一般的に使われているのはこの3つで、どれを選ぶかは、お医者さんの指示になります。
薬以外の治療法では、認知行動療法というのがよく言われています。
精神疾患や痛みの治療にもよく使われますが、自分の行動や物事をどう受け取っているのかとか、考え方を自分でしっかり認識して、それをどう変えていくかを行動で示して、行動を変えていくことで、治療効果に繋げていく療法になります。
具体的にはまず自分がなぜ眠れないのか?
どれくらい眠れていないのか?
眠れない原因となる悪い習慣はないのか?
といった生活リズムを見返すところから始めます。
今までと同じような行動をしていたら不眠は良くならないので、自分にとって良いであろうと思われる別の行動を試してみましょう。
基本的には自分がリラックスできる食べ物、飲み物、音楽、照明などの環境を整えて、眠くなったときに寝室に行くという行動をやってみるのがいいと言われています。
うまく何か1つ成功体験ができたら、それを定着させてルーチン化するイメージです。
「これをすれば自然と眠くなっていき眠りにつける」という行動のルーチン化まで定着させていくのが認知行動療法の1つの流れになります。
ヤクルト1000飲むと眠れる様になるって聞いて、飲んでみたけどプラセボレベルじゃなく、効きすぎてる。朝飲むと眠気で日中やばくて、夜飲むと普段途中覚醒するのに全く起きず1時間長く眠れた。
でも、起きた今も眠い。
重度の不眠症なので、びっくりだ。— ちぐはぐ/ADHD (@tighag1010) April 14, 2022
睡眠の質を上げるポイント…お酒で寝るのはOK?
質の良い睡眠をとるためには、基本的にはしっかりとした生活サイクルを作っていくことが大事です。
朝決まった時間に起きて、太陽の光を浴びて、決まった時間に朝ご飯を食べて、日中は仕事や学校など普通に活動して、夜は夜ご飯をしっかり食べて、決まった時間に寝る、というサイクルを作っていくのが大事です。
夜の睡眠だけでは足りなくて、日中どうしても眠気が来る場合は、20~30分の昼寝の時間を設けるのも、日中のパフォーマンスを上げる意味でも非常に良いと言われています。
あとは寝る前の行動で、寝る前3時間ぐらいはカフェイン、刺激物、アルコールなどは控えること。
アルコールは適量であればリラックス効果や入眠作用はあると思いますが、分解されていく過程で中途覚醒だったり、朝早く起きちゃったりすることに繋がるので、質の良い睡眠という意味ではあまりお勧めは出来ません。
しかもアルコールを飲まないと眠れないとなると、アルコール依存の問題が出てくるので、眠るための道具として使うのはあまりお勧めできないと考えます。
東京都議会議員になった暁には役所に健康課(自然医療)を設置。都の所有する空き地を畑にして解放。山は不眠症やうつ治療、リラックスの為のキャンプ場として解放。権力を使ってお偉いさんや有志一同と情報発信。今のところこれを目指したい。あとなんだろう。みなさんのお知恵を貸して下さい。
— Alpha Umbrella (@alphaofchildren) April 13, 2022
ネットの声
「ゾルピデム酒石酸塩錠5mgを使ってます。眠りに入りやすい。睡眠導入剤または睡眠薬は強さが色々あるそうで依存症になることもあるそうな。どうしても眠れず辛いなら病院で相談するといい。」
「眠れなくて、優しい稼がない旦那を養うが不眠症と鬱病は治らず、孤独も癒されない。」
「眠るためのサプリが売られているけどあれは効き目どうなんだ。」
「眠れなくても死なない、、、と思うことにしております。」
「毎朝、午前3時に目が覚める。自律神経失調症か?たすけてー。」