スポーツカーによくある座れないリアシート…どうして強引に4人乗り??

座れないほど狭いリアシート!どうして強引に4人乗りにするのか?

スポーツカーや一部車種の中には、2+2(ツーバイツー)などと呼ばれる、リアシートを備えている車が存在しています。

そういったシートは、大抵の場合およそ実用的とは言い難く、快適に座ることは難しいサイズのシートとなっています。

そのようなシートを搭載して4人乗りにすることに、意味はあるのでしょうか。

リアシートは商品価値

必要性すら問われかねない小さなリアシートが、なぜ今でも一部のモデルに採用されているかといえば、純粋なスポーツカーであったとしても、リアシートがあること自体に商品価値があるためでしょう。

例を挙げるならば、ポルシェ911はもともとリアシートを持っていることが個性のひとつとなっています。

エンジンをフロントでなく車体中心部分に設置するミッドシップのスポーツカーでは、構造上リアシートを用意するのは基本的に困難です。

しかし、リア側にオーバーハングが突出した、リア・オーバーハングにエンジンを積む911であれば、リアシートを搭載することができます。

4シーターモデルの存在意義

逆に言えば、ポルシェの911が4人分の座席を搭載していること自体が、リアエンジンであることをさりげなく主張していると捉えることもできるのです。

さらに、4シーターのモデルが存在するからこそ、リアシートを外した2シーター仕様が、ピュアスポーツカーとしてのスパルタンさを強調できるという一面もあるでしょう。

貴重なスペースを確保

もちろん、狭小とはいってもリアシートがあることで、人を乗せることも可能であり、荷物を載せるためのスペースとしても活用することができます。

フェラーリやランボルギーニといったスーパースポーツを、何台も所有する資産家であればともかく、国産の2リッタークラスのクーペを選ぶようなユーザーには、リアシートの有無は重要な要素でしょう。

仮に、1人で運転を楽しむつもりであっても、2人しか乗れない車と2+2によって4人乗ることができる車を比較すれば、前述したように万が一の場合でも人や荷物を乗せることができる利便性があります。

ピュアスポーツカーが2シーターであることを1つのアイデンティティとしているように、2+2のりのスポーツカーもまた、4人乗れることを商品価値にしているのです。



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