電気自動車の変速機能ってどうなってるの?減速機はあるらしい

EVには変速機が不要……ではなかった! 意外と知らない電気自動車の中身

電気自動車(EV)は、モーターが低速から大きなトルクを発生する特性のため、変速機を持たなくても、市街地から高速道路まで走らせることができます。

ただし、よりトルクを増大させるための減速機は装備しています。

モーターがいくら大トルクを出せるといっても、車両重量が1~2トンにおよぶクルマを動かすには、より大きな力が必要で、そのために歯車の大小の組み合わせによってトルクを増大するのです。

変速機を持たないEVでも減速機は備えている

減速機という言葉が意味するように、力を増大することはできても、逆に速度は落すことになるので、高速域になるとモーターの許容回転数に近づいていくことになります。

そこで、GTカーやスポーツカーのように、時速200km以上で走行することも視野に入れた場合は、変速機が必要になるのです。

ただし、エンジンよりモーターは速度域の幅が広いので、2段変速程度で十分ではないのでは…。

ポルシェのタイカンでも、上下2段変速です。

熱は大敵

モーターといえども、高回転で回し続ければ、大電流が流れ続けるため加熱します。

そこで、高速域でのモーター回転数を下げる目的で、ギヤ比の差の小さな組み合わせへ変速するのです。

当然、モーターも冷却は行っていますが、効率のよい回転数で使い、発熱は避けなくてはいけません。

エンジンほど高温ではありませんが、モーターやバッテリーも、熱は大敵です。

そのため、加熱しだすと出力を制御するプログラムが組み込まれているのです。

それが作動してしまえば、GTカーやスポーツカーといえども加速が鈍くなったり、速度を下げざるを得なくなったりして、醍醐味を損なってしまいます。

モーター特有の力強さのために

冷却に関しては、バッテリーに液体冷却を備えるのが一般的になってきました。

これにより、加減速が繰り返されたり、高速で走行し続けたりしても、バッテリー温度を上げ過ぎないようにします。

充電でも熱は発生するので、適正温度での充電を行う上でも冷却性能は重要です。

モーターもバッテリーも、適正な温度管理の下で使えば効率よく、快適に利用できます。

また、それを自動的に管理するうえで、制御技術の優劣が左右するのです。

変速機も温度管理も、制御を活かして自動で行うことにより、モーター特有の力強く滑らかで静かな加速を満喫できるのです。

ネットの声

「EV+変速機で電費は抑えられるし、電費を抑えられればバッテリーも容量を小さくできる。変速機の重量が増した分はバッテリーのコンパクト化によって車重を抑えることができる。
そもそも2~3速程度の変速機ならば通常の変速機よりもコンパクトにできるので無理なくスペースが確保できる。
速度200Km/h以下の一般的な速度領域でも変速機による効果は十分にあると思う。」

「多くのモーターは逆起電力が発生し、高速回転で電流が流れにくくなる。
最も大電流が流れるのが発進時で、トランジスターで電流の実効値を制限するのが普通。
電車は抵抗を使ったり、2台のモーターを並列と直列に繋ぎ変えていた。」

「EVとMTを組み合わせて欲しいよね。プログラムで様々な名内燃機関の出力特性を再現出来ると思うのよね。
音の再現もね。」



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